ファミ通文庫<br> 親しい君との見知らぬ記憶

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ファミ通文庫
親しい君との見知らぬ記憶

  • ISBN:9784047349575

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内容説明

夢の中で見知らぬ少女と出会い、共に過ごすようになった幸成は、ある日、既視感を覚えて訪れた場所で、夢の中の少女と出会う。同じく夢で幸成と出会っていた彼女と、その現象を確かめるため出かけていくと……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まりも

42
夢で見る記憶、これはそんな知らない記憶を共有する2人の恋と奇跡を描いた物語。なんて素敵な物語なんだろう。小難しい事は正直分からないけど、この作品がとにかく素敵でとても綺麗なものなんだという事は分かる。経験したことのない記憶の欠片を集めることから始まった2人の関係、そしてそこから積み重ねてきた確かな記憶。そんな2人の姿を丁寧に、美しく描いた今作。青春の煌めきと、並行世界の記憶、そこに著者の言葉のセンスが合わさる事で素晴らしい余韻の残る作品になっていました。2017年の終わりにこの本を読めて良かった。2017/12/30

よっち

37
見知らぬ少女たちと出会い共に過ごした夢の記憶。ごくありふれた高校生活を送っていた幸成が初めて訪れた場所にふと既視感を覚え、そこで彼と夢の記憶を共有する少女・優羽子と出会う物語。夢で起きた出来事を確かめ合い一緒に出かけるようになってゆく二人。全てが順調に思えていたある日、突然昏睡状況に陥ってしまう優羽子。そこから一つのメールをきっかけに動き出す展開は、二人が共有する夢の記憶の解明にも繋がっていて、二人が出会いの始まりは夢でも、そこから積み上げてきた思い出が再び歩み始めた彼らの力になってゆく素敵な物語でした。2017/12/27

かわゆきか

32
量子力学からの多重世界設定のSFは好みです。でも、彼女と出会うまでの前置きが長かったので、このペースだと次巻に続くのかなと思ったら、え?そこで終わり?って感じ。キャンプの記憶を思い出すのを拒否した所を後から掘り下げる事無く、私自身の記憶のカケラだけ虚しく残ったのが気持ち悪いので、続編をお願いします。2018/01/21

ツバサ

27
面白いというか尊い。久遠侑先生の作品は美しく丁寧に描かれていて、薄汚れた自分は読んでて洗われるようだ。読んだ後は心が漂白された。惜しむは、馬鹿の自分には科学要素があんまし理解出来なかったことか。次回作も待ってます。2018/01/04

ふる

20
★★★★☆/経験したことのないはずの同じ夢、記憶を共有する2人が出会う物語。平行世界の存在をメインにSFを絡めたボーイミーツガールですが、SF要素が軸なのではなく2人の物語にSF要素がアクセントとして添えられているような形です。2人が人生を歩んでいく様子は何も変哲がないため、物語としては面白みに欠けるかもしれません。しかし作者の生み出す世界観と独特な雰囲気は魅力的で作品としては素晴らしかったです。終盤もやや駆け足にで盛り上がりに欠けるため作者の雰囲気が合うかで好みが分かれる作品だったと思います。2018/01/18

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