内容説明
「許嫁がさらわれた! 取り返すから手を貸してくれ」飛びこんできた久蔵の絶叫に、弥助は仰天した。人さらいなら、十手持ちにでも訴えるのが筋ではないか。だが、聞けば許嫁は妖怪、しかもいいところのおじょうさんだと言う。え? 許嫁が妖怪? 驚きのあまり言葉を失う弥助だったが、真剣な面持ちで頼みこむ久蔵に、千弥は厄介事が大好物の大妖である妖猫族の姫、王蜜の君を紹介する。王蜜の君の手引きで許嫁の初音がさらわれたと思しき、華蛇族の屋敷に忍びこんだ久蔵だったが……。遊び人久蔵に降りかかる試練を描く、人気シリーズ第5弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はにこ
68
今回は久蔵が主人公のようだった。初音を取り戻し、認めてもらえるように頑張る姿が良かったなぁ。何もできない男かと思ったら器用だし情にも熱い。味噌おにぎり食べたくなった。最後に出てくるお似合いの夫婦。熱々っぷりに顔がにやけてしまった。また津弓と梅吉も出てきて欲しいなー。2020/09/25
ひさか
61
2018年1月創元推理文庫刊。書下ろし。シリーズ5作目。久蔵が妖怪の姫と言い交わした仲だったとは驚き。予想もしないはじまりでしたが、話の展開はいつものノリでした。2018/03/03
真理そら
56
久蔵と初音という組み合わせはびっくりだけど。案外いい組み合わせかも。初音が人間界でまともに生活する状況が想像できない。2022/12/19
いぼいのしし
39
今回は弥助の出番は少なかったけれど、いろいろな夫婦がでてきておもしろかった。頑張った久蔵をちょっと見直した。久蔵と初音も似合いの夫婦になりそうだ。2022/02/21
ぽろん
38
シリーズ5巻目。久蔵、遂に年貢を納めましたね。ちょっと見直したかも⁈2018/03/04