内容説明
近代中国をつくったのは日本である! 日清戦争勃発から、最後の引き揚げ船、舞鶴入港まで……【日本と大陸の歴史を再検証】
気鋭の歴史学者が世界史の視点で満洲国を読み解く
歴史とは、因果関係を明らかにすること。個人や国家の行動が道徳的に正義だったか、罪悪だったかを判断する場ではない(本文より)
※本書は二〇一三年四月、ビジネス社より単行本として刊行された『真実の満洲史[1894-1956]』を加筆、改題の上、新書化したものです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
南北
60
日本はかつて傀儡国としていた満洲について、敗戦後無関心になったのはよくないと著者は主張している。もともと朝鮮が清やロシアに領有されると対馬海峡が国境となってしまうため、日清戦争や日露戦争を戦ったが、朝鮮を併合しても満洲にも朝鮮人がいるということで長期的な見通しもないままに満州国建国へと進んでいく。一方中国はリアリズムで世界を見るため、敗戦で引き上げた日本がすべて悪いと宣伝し、日本人の中にも同調する人が多いため、真相がわからないということになる。満洲国について知るためにおすすめの本だと思う。2024/11/29
tamami
46
著者は、「日本人は歴史を知らなさすぎます。」と度々記す。本書では、満州の風土と近代以前から日清戦争、中華民国建国、満州国建設を経てその後までを扱う中で、満州国が戦前の日本において、いわば国家の生命線となるまでを、日本の進出、現地の満人と蒙古人、漢族の関係や清朝との関わり等、様々な視点から記している。著者は、支那事変と大東亜戦争がなければ、満州国は多民族が共存する立派な国になっていたはずと言う。外からの雑音に囚われることなく、彼の国の興亡の歴史を自ら受け止めて、将来に生かしていくことが肝要ではないかと思う。2022/03/18
しゅわっち
17
Kindle unlimited。著者に感謝いたします。。中国、朝鮮が不思議に感じ理解できないと思う方は読むのをおすすめします。この本を読んで、日本人の歴史、文化との違いで、そうなるのがよくわかりました。当時も日本は、戦略などなく、行き当たりの様子は、現代と同じに感じました。官僚もマスコミも今と変わらないように感じました。中国は歴史のある国と思っていましたが、他の民族の支配が長く続き、文化や、国という意識が希薄なのがよくわかりました。現代、中国は、満州人と漢人を混ぜて、虚構の歴史を築いてると思いました。2023/11/22
fseigojp
15
ヘイト・スピーチ本かと思ったら意外と硬派だった 師匠は岡田英弘2019/09/16
shamrock
12
岡田・宮脇史観で語られる満洲史。ここには真実があるのだろう。新書だからしょうがないのかもしれないが、もうちょい読みごたえがほしかった。2020/09/24