北朝鮮 核の資金源―「国連捜査」秘録―

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北朝鮮 核の資金源―「国連捜査」秘録―

  • 著者名:古川勝久【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 新潮社(2017/12発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103514114

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内容説明

厳しい国際包囲網の中、なぜ彼らは核兵器や米国にまで届くミサイルを開発できるのか。国連安保理の最前線で捜査にあたった著者が直面したのは、世界中に巣食う犯罪ネットワーク、それを駆使しての数々の非合法ビジネス、そして組織の中核で暗躍する日本人の存在だった――北朝鮮の急所を抉り出すスクープノンフィクション!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

143
謎の国 北朝鮮に関するスクープ・ノンフィクションである。度重なる制裁決議にも関わらず、 なぜ北朝鮮は 核兵器や 弾道ミサイルの 開発を進めることができるのか? そもそも 北朝鮮への制裁は どうなっているのか?国連の 制裁委員会パネル委員だった著者が 抉り出す事実は とても怖い。 丹念な取材の結果 浮かび上がった真実は 呆れるほど グローバルで 茫然とする、そんな内容だった。2019/09/27

hatayan

40
国連で北朝鮮の経済制裁の実務に携わった著者が捜査の内幕を記録。 北朝鮮は孤立などしておらず、アフリカや中東に兵器を輸出して外貨さえ獲得。中国・ロシアは北朝鮮に同情的で、核開発の物資が複数の国を跨いで名義を変えて巧妙に取引されていること、北朝鮮の学生が中国の大学で軍事転用が可能な科学技術を堂々と研究していることなどから、経済制裁に実効性はなく「底が抜けたバケツ」とさえ言います。 国連の内部でも足並みが揃わないことに歯がゆさを感じつつ、著者は「歩みの遅さが問題ではなく、歩みを止めることが問題」と諦めません。2019/12/09

James Hayashi

30
国連関連職員(コンサルタント)で北朝鮮制裁専門家パネル、17年著。第17回新潮ドキュメント賞受賞作。06年から国連安保理で北朝鮮に対する制裁を決議した後、なぜICBMを開発できたか?ザルのような穴だらけの国連制裁。ミャンマー、シリア、アフリカ諸国など北朝鮮と国交を有する国は160ヵ国に及ぶ。国連安保理の制裁決議は粛々と実行されるべきであったが、そう簡単ではない。北朝鮮との直接貿易だけを取り締まろうが、仲介業者(フロント企業)を交えた抜け穴がある。日本も国内法の整備不足である2020/03/14

Miyoshi Hirotaka

26
組織化された多勢の悪役に対し、無勢の正義役がゲリラ戦をを挑むのがアニメや映画の定番。宇宙戦艦ヤマト、スター・ウォーズ、ふしぎの海のナディアがその例。一方、現実の国際社会は真逆。国連は国益追及の場所で、敵の敵は味方という論理や関係なければ無関心という不作為がまかり通る。国際的合意でも協力しない言い訳や実行しない理由は山ほど作りだせる。これらが制裁を無力化し、弱小の悪に有利に働く。北朝鮮が制裁を科されながらも着々と核開発を続けられたのはこのため。最後にモノを言うのは自分の国は自分で守るという気概でしかない。2019/06/16

きょちょ

25
新潮ドキュメント賞受賞作。 北朝鮮は、軍事ビジネスで核開発の資金源を獲得している。 国連で制裁決議をしても、それは穴だらけ。 その国連で制裁の基となる証拠集めのような仕事をしていた著者。 穴だらけでむなしいことも多々あるだろうが、やっぱりこういった仕事も必要なのだろう。 ただ、自慢もしたいだろうけれど、細かく1つ1つ事例の話をされても、読む私はしんどい。 ★  2020/01/02

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