内容説明
艶麗な舞姿で絶頂を極める日舞の名花芳沢胡蝶。198X年、新年の挨拶がわりにシリウスからねらわれたのは、胡蝶の命。おりしも訪日中のフランス文化相をまきこんで、パリ・香港・東京と舞台はめまぐるしく暗転をくりかえす。名探偵伊集院大介と悪の化身シリウスがくりひろげる宿命の対決、第2弾!!
目次
プロローグ
第一章 宮毘羅
第二章 伐折羅
第三章 迷企羅
第四章 安底羅
第五章 あじ羅
第六章 珊底羅
第七章 因陀羅
第八章 波夷羅
第九章 摩虎羅
第十章 真達羅
第十一章 招杜羅
第十二章 毘羯羅
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
57
天狼星三部作その二。いつの間にかシリウスは、日本に舞い戻って来ていた。狙われたのは、日舞の花形芳沢胡蝶である。伊集院大介は、胡蝶のボディーガードとなりシリウスとの対決に挑む。初代ワトソン役であった森カオルと、伊庭緑郎の引き継ぎらしき場面がある。結婚をした事で仕方がないと思うが、少々寂しくもあり別の機会に登場してくれる事を願う。途中シリウスの過去が明らかとなるが、剰りにもあっさりと判明し、怪人という立場の上に於いても、謎のままの方が良かったのではと思う。ラストに消えた胡蝶とシリウスを追って、大介も姿を消す。2015/12/28
カナン
30
天狼星第二部。第一部とは大きく面子が変わり、中心となるのは日舞の花形であり天才と謳われる芹沢胡蝶。芸道と衆道の世界が前面に出ているので続き物だということを忘れそうになります。案外あっさりとシリウスの正体が明かされ、さぁこれからというところで主人公を含めた主要人物が揃って行方不明になり、そのまま次巻へ。シリウスが好きなので、今回は出番が少なくてちょっと残念。でも一部から続いて登場している怜が変わらず格好良くて可愛い。「普通」に生きることの出来ない、いつも夢と現実の狭間で揺れているような胡蝶の美しさも魅力的。2018/08/24
ホームズ
15
伊集院大介とシリアスの対決第2ラウンド。お正月に年賀状を送ってくるあたりはかなりふざけているシリアス(笑)今回も関係者の恋愛が基本的に同性同士と言うおそらく作者の趣味が全開というイメージの展開。今回はシリアスの過去が明らかになり事件の動機も分かりやすくなってしまったのが残念。もう少し謎のままで良かった気がする。孤蝶のキャラクターがちょっとめんどくさいと言うか…。周りもなんか甘やかしすぎている感じがどうも受け付けなかった…。2020/03/17
けいちゃっぷ
8
当然、前回の続きから始まると思ったら、今度は別人がターゲット。伊集院大介も犯罪方法の推理はしないのですね。どんなに不可能犯罪に思えてもシリウス絡みだから、で済ましている印象。次巻ですべての謎が明らかになる・・・のか?405ページ2010/09/20
ako
7
シリウスがいつの間にか日本に帰国。日舞の花形、胡蝶が狙われボディガードをする伊集院大介。素晴らしい才能と、夢とうつつのはざまにいるかのような胡蝶の魅力。シリウスの素性が明かされますが、明かされても尚不思議な人です。大介とシリウスの胡蝶を巡る対決は次巻へつづく。2015/06/03