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内容説明
日本アニメの金字塔「宇宙戦艦ヤマト」が誕生してから40年以上になる。生みの親であるプロデューサー西崎義展(1934-2010)はすべてにおいて「特異な男」だった。交流をもった者は誰もが彼を「悪党」と評しながらも、そこには深い愛憎が見てとれる。いまや世界の文化である日本アニメを語るうえで無視することができない西崎義展の存在を、その大いなる成功と挫折から綿密に描く初の本格的ノンフィクション
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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33
当時を懐かしみながら読みました。私もヤマト世代ではあるが、「さらば」で感動しながらも完結したクチで、それ以降は興味を失いガンダムへ移行して行ったのを覚えています。当時の西崎氏のイメージは、ヤマトをしゃぶり尽くす様にして何度も映画化しながら、コアなファンから金を巻き上げていた商売人でだった。しかし、そのヤマトの制作の影で、アニメ、映画、テレビ、出版業界を一人の男がこんなにも掻き回していたことに驚いた。他人に迷惑をかけない生き方が正しいと思っていた自分にとって、西崎氏の生き方は到底マネしたくても出来ないなぁ。2018/01/28
kinnov
25
読書中ずっと爽快と嫌悪を感じる、生々しい男の話だった。60年代後半産まれの映画、アニメ好きには、西崎、角川、奥山、山本の4人のプロデューサの名前は忘れられない。私的ヤマトFCを作った私には特に西崎の存在は大きかった。いたる所で「愛」と語る胡散臭い山師。ヤマトを創った偉大な男。何よりもプロデューサと言う職業を憧れの仕事にした男だ。彼の偉業と醜悪で横暴な行動・欲望はコインの裏表だ。こんな彼(ら)でなければ、熱狂と桁外れの興奮とロマンを与えてくれる作品は創造できない。規格外の狂犬が、今再び現れる事を強く願う。2018/04/16
サーフ
20
この本で描かれる「西崎義展」という人物は一言で言えばまさに「悪人」である。しかし「悪人」であるが通読しても嫌悪感はあまり抱かなかった。その理由はやはり「宇宙戦艦ヤマト」に対する愛情・熱意がどこまでも真っ直ぐであり続けたからだろう。覚醒剤所持や武器所持など人としてやってはいけない過ちを犯しながらも手を差し伸べる人が居続けたのもこの本を読むと頷けるものがある。描かれる人生はとにかく破天荒で自分のやりたいことをやるだけやって好きな海で死んでいく。絶対に関わりたくないが男の生き様としては一つの完成形かも。2018/06/23
Katsuto Yoshinaga
13
解説で山崎貴氏が「ロマンを芯に抱えたガキ大将が、いつの間にか金や権力を手にして“スーパージャイアンな大人”になってしまったのでしょう」と書いている。本書を読み通すと、これが最も端的に西崎氏を評した言葉と感じる。幼少期にヤマトに触れて、それなりに面白がった記憶はあるものの、本書に登場するファンほどは熱狂しなかった。しかし、あらためて、「たっぷり引きで見せろと、必要もないのにロングショットで180度回頭を入れる」といった安彦良和氏も感心したエピソード等を読むと、このアニメの先進性を思い出す。(コメに続く)2021/04/11
ランフランコ
9
宇宙戦艦ヤマトは素晴らしい。原作者は松本零士だとばかり思っていたが紛れもなく西崎義展だ。しかし西崎はとんでもない男だ。決して関わりたくないタイプの男だ。いい人では結局は何事も成すことはできないのだろうか?2018/04/10
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