朝日新書<br> 京都ぎらい 官能篇

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朝日新書
京都ぎらい 官能篇

  • 著者名:井上章一【著者】
  • 価格 ¥850(本体¥773)
  • 朝日新聞出版(2017/12発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784022737472

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内容説明

あの古都は、まだとんでもない知られざる歴史を秘めている。京都が千年「みやこ」であり続けた秘密は「京おんな」。その惑わす力で権力者をからめとってきた朝廷。人生をくるわせるほどの女性を生む魔性の舞台装置としての京都。日本史の見方が一変する一冊!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゃが

49
井上さんの語り口調が文字化された軽い著作だった。何よりタイトルがいただけない、読みづらいひらがなが多いのは、和語を大切にし、漢語を使うことに抵抗があるそうだが、『京都ぎらい』「ぎらい」はその趣旨にそうとして、副題の「官能」はどうなんだろう、内容も性的感覚的なものがなかった。期待しすぎでしょうか。権力者の政治道具としての女性の歴史は目新しさがなかった。興味を引いたのは宮内庁京都事務所が桂離宮と元遊郭角屋との建築様式の原稿に脅迫的?なクレームをつけ、書き換えたということだった。ここは「井上さんがんばれ!」。2018/02/27

mahiro

42
前作『京都ぎらい』より興味深かった。特に明治期から昭和にかけて、寺と遊郭の街というのが世間一般のイメージだったと言う所。戦後アンノン族などが京都に行くようになって、性的な要素がどんどん消されていってあの島原の角屋でさえ遊郭と言われるのを嫌うようになったとか、数寄屋造りも古い町家のご婦人には「数寄屋言うたらお妾さんのお家やな」だったそう、嵯峨野と白拍子、とわずがたりの二条、東夷を取り込むための後醍醐の美女戦術など歴史や古典文学にも言及されていてなかなか面白かった。 2021/02/27

南北

24
前著の「京都ぎらい」の続編として「官能」的な側面に着目して京都を分析しています。瀬戸内寂聴の「女徳」や「平家物語」「太平記」「とはずがたり」などに見られる女性たちの姿からデオドラント化した京都とは別の側面を描き出しています。先日ある番組で著者の出身地が「京都近郊出身」となっていましたが、他県の人間には京都の「内側」にいるように思われていても、著者自身は「外側」にいるというちょっとねじれた視点から見た京都論です。2018/06/16

earlybird_kyoto

22
井上章一氏の本は結構読んでいます。読んでいると、井上氏自身がこの文章を書くことを楽しんでいるんだろうな、と思わずこちらも楽しくなってしまいます。さて、内容は井上氏が浪人生時代に嵯峨周辺を案内した一人旅の若い女性がおしなべて古典文学の教養に恵まれていたこともあってか、古典文学に登場する政治と女性を巡る話が多かったです。残念ながら私自身はあまり古典文学に詳しくないのですが、『とはずがたり』が取り上げられている「五 共有された美女」は特に興味深かったです。2021/03/16

RASCAL

22
前作がウィットに富んだ自虐ネタで面白かったので読んでみたのですが、今回のは、刺激的なタイトルとは裏腹に、普通に歴史の薀蓄の部分が多かった。武骨な東国の武士たちを老獪な政治力で手玉に取ろうとした皇室、公家勢力という図式で日本の中世を見ていたのですが、なるほど、政治力の中には「女」も入るわけですね。2018/05/10

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