内容説明
美少年リュシスとその友人メネクセノスの二人を相手にして「友」とは何か、「友愛」とは何かを論じていく『リュシス』は、後世に幅広い影響を与えた名作として知られる。同じく二人の少年を相手にして「知を愛すること」としての「哲学(ピロソピア)」という主題を追求していく『恋がたき』をも併録した。「愛すること」という根本的な主題で貫かれた二つの対話篇、初の文庫版となる新訳が登場!
目次
凡 例
リュシス 田中伸司 訳
恋がたき 三嶋輝夫 訳
解 説
文献表
訳者あとがき
関連地図
関連年表
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
cockroach's garten
24
リュシスは友愛または愛することについて考え、恋がたきは知愛について考える。両方共に結論には至ってないが、考えることとは何か、愛されるものとは何かを根源的に思考する機会がこの本書から読み取れると思う。そういった意味では敢えて答えを出さない、若しくは作中ではお手上げとなってしまったのは、そこから先は読者自ら結論を導き出すのだというプラトンからのメッセージかもしれない
うえ
11
解説「ソクラテスは対話篇の末尾において、友とは何であるかを分からないにもかかわらず、ソクラテスと二人の少年たちは「自分たちは互いに友だと考えている」と告げている。いわゆるソクラテスの「何であるか」の探求では考えられない状況である。というのも、例えば勇気の何であるかが分からなければ、勇気ある者だと考えることは誤りとされるはずだからである…ソクラテスの発言は、『リュシス』における友愛と友の探究が、徳についてのそれとは異なり、「友である」というあり方を前提としてしかなされえない構造になっていることを示している」2020/03/07
みのくま
6
「リュシス」「恋がたき(恋人たち)」は共に小品であるがテーマは重厚である。「リュシス」は愛する事とは何か、「恋がたき」は偽作説が強いが哲学とは何かという問いでありソクラテス哲学の根幹を成す。また、どちらも愛する少年の前で青年達がソクラテスと対話する形式をとっており、その空回り様も面白味があってよい。ただ「恋がたき」は地の文にソクラテスの意図や振る舞いが解説的に挿入されており、他のプラトンの著作に比べ異なる点が目につくように思う。とはいえ訳者の三嶋輝夫が読み解くようにかなり重要な作品として取り扱うべきだろう2024/11/29
大森黃馨
4
どうもすんなりと頭に入らない非常に短い作品とはいえどうにも頭が混んがらってくるノートにとって纏めてゆく必要がありか私の頭の構造は百科事典的目録であり論理的思考は未熟なりということか 2022/10/29
Mari
4
図書館52,57,91,96,解説119未2018/02/03
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