内容説明
とある高校茶道部の部室である泡沫亭(うたかたてい)にはたびたびあやかし達が訪れるが、部長の湯季は彼らに対しても普通にお茶を点ててもてなしていた。極端なビビり体質である新入部員・三軒は、そんな茶道部での活動を通じて茶の心を学びつつ、自ずとあやかし達と心の交流も深めていく。厳つい鬼がお茶を学ぼうとした意外な動機のおはなし、ある日突然に部室へ来なくなった部員と狐の少女とのちょっぴり切ないおはなしなど、“一期一会”をテーマにしたほわりと温かなストーリーをどうぞ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
100
「あなたと過ごしているこの時間は、一度きりの大切なものです。二度と巡ってこないからこそ、今のときを大切にして過ごしましょう」茶道を通じてあやかしと人間との心温まる物語かな、三軒くんのビビリ度合いは半端でなく面白いですね。2018/04/05
★カイト★
3
あやかしたちとの一期一会。大切な何かを感じさせてくれます。茶道の心得がちょっとくわしくわかりやすく書かれており興味深く読んだ。出てくるあやかしたちが愛らしく可愛いらしい。こんなあやかしたちなら出会ってみたい。思っていたよりよかったです。 2018/01/06
凍矢
3
思わぬところから、びびりの主人公があやかしたちと、かかわり合いながら、成長していく話でした。茶道について、少し興味が湧きました。でも、流派が沢山あるので、どれにすれば良いのか分かりません。2017/12/05
らっこ
2
極度のビビリである主人公が入部した茶道部にあやかし達がやってくるお話。同著者の美しい世界が気に入ったので手にとったのですが、初めはビビリ具合が笑えてしまうくらいでしたし部長もミステリを通り越してちょっとついていけないか…と思いもしました。でも狸の気持ちが明かされた辺りからは王道路線で楽しめたかな。物語を進めるメインキャラクターは私にとって少し押しが強過ぎたので、あまり光の当たらなかったあやかし達の方が好きでした。2020/04/09
anisan0320
1
自他共に認める超ビビりの三軒が、あやかし達が訪れる茶道部で、部長の湯季に茶道の心得を教わりながら、あやかし達との交流を深めていくお話。 自分のビビりな性格を少しでも変えたくて弱さと向き合う三軒とあやかし達との交流にほっこりしました。2024/04/14