ハヤカワ・ミステリ<br> ラブラバ〔新訳版〕

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ハヤカワ・ミステリ
ラブラバ〔新訳版〕

  • ISBN:9784150019266

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内容説明

元シークレット・サーヴィスの捜査官で今は写真家のジョー・ラブラバは、かつての銀幕のスター、ジーン・ショーと知り合った。少年の頃の彼が夢中になった女優だ。だが、ジーンの周囲にはたちの悪い男たちが……。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

124
理解に苦しむ世界だな。モーリスとジーンがどういう人かは、最後のページに書かれているとおり。それが分からないのはラブラバだけじゃないのよ、まったく。色んなカッコいい経歴の持ち主なのにね。麻薬の捜査に、シークレットサービスに、写真の腕。なのに、なんてモノに振り回されてるのかしら。情けない。きっと、彼の目は白黒しか見えないレンズなのね。シワもタルミもくすみもよく見えない。もしかしたら輪郭しか分かってないのかも。物事の白黒すら怪しいんだから。2018/02/25

starbro

115
図書館の新刊コーナーで新訳版を見つけて、かなり久しぶりにエルモア・レナードを読みました。軽妙な会話&ストーリー展開で楽しめましたが、これがエルモア・レナードの代表作、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作というと微妙です。2018/01/23

harass

77
ひいきだった作家の代表作の新訳。舞台のマイアミ高級住宅地で、表題の名のカメラマンは少年時代に憧れた映画女優に出会う。凶暴で愚鈍なハンサムな白人と頭の回るキューバ難民のコンビが何やら企むのだが…… 彼の作風を再確認した。生きた会話と類型を外す人物造形と予測のつかない展開。あとがきにあるが独特の話法が肝か。旧訳から十数年ぶりの再読であるが、車椅子のシーンには再度感心。癖のある変化球ばかりで、面食らうところもある。この作家のベストとは思わないが、初レナードとしてはおすすめ。2018/02/14

ネコベス

32
元シークレットサーヴィスで今はカメラマンをしているラヴラバは少年時代に夢中になった映画女優ジーンと出会う。二人は親密になるが、ある日ジーンを脅迫する手紙が届く。ラヴラバはジーンを助けて犯人を捜し始める。レナードの作品では常に善玉より悪党が活発で魅力的に見える。執念深く利己的な男リチャードとキューバ移民でこすっからい口八丁なクンドー・レイのでこぼこコンビは悪者なのだがどこか憎めない愛嬌がある。何が本心でどこまでが演技だかわからないジーンが一番のくせ者だと思う。2018/01/29

キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

26
すご、カッコいい男ラブラバ。誰かが誰かを騙しているのだけど、何を書いてもネタバレだから何も言えない。キューバから難民が押し寄せた頃のフロリダ。ダンスとお酒とプールの老後を送るお金持ちの老人達と、貧しい難民たちで一種退廃的なフロリダで何が起こっているのか。なんだか不気味なラスト。ジーンみたいなステキな50女になりたいものである。2019/06/02

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