創元推理文庫<br> 鳥籠の家

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創元推理文庫
鳥籠の家

  • 著者名:廣嶋玲子【著】
  • 価格 ¥794(本体¥722)
  • 東京創元社(2017/12発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488565077

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内容説明

豪商天鵺家の跡継ぎ、鷹丸の遊び相手として迎え入れられた勇敢な少女茜。だが、屋敷での日々は、奇怪で謎に満ちたものだった。天鵺家に伝わる数々のしきたり、異様に虫を恐れる人々、鳥女と呼ばれる守り神……。茜がようやく慣れてきた矢先、屋敷の背後に広がる黒い森から鷹丸の命を狙って人ならぬものが襲撃してくる。それは、かつて富と引き換えに魔物に捧げられた天鵺家の女、揚羽姫の怨霊だった。一族の跡継ぎにのしかかる負の鎖を断ち切るため、茜と鷹丸は黒い森へ向かう。〈妖怪の子預かります〉シリーズで人気の著者が放つ時代ファンタジー。/解説=井辻朱美(単行本版タイトル『鵺の家』を改題した文庫版を底本といたしました)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちょろこ

68
子供の純真さがせつなかった一冊。天鵺家の跡継ぎ 鷹丸の遊び相手として迎えられた少女 茜。謎めいたしきたりや儀式とどこか不気味さを感じるこのダークなファンタジー設定は興味深く最後まで一気読みだった。汚い大人達の心、思惑を容赦なく見せるこの物語、その分 子供である鷹丸と茜の純真さが際立っていてなんとも痛々しくてせつない。純真な心と当たり前の素直な言葉で鷹丸と雛里を導いた茜の姿が印象的。それにしても茜の、登場シーンが少ないのがとても残念なぐらい素敵な二人の兄が気になった。2018/04/29

papako

67
古い因習、因縁、呪い、お屋敷、毒虫、人形、鳥女!そんな雰囲気満点の舞台だけど、すごくわかりやすいジュブナイル。真綿にくるんで育てられた後継の鷹丸。その遊び相手に選ばれた茜。真っ直ぐ育った茜が鷹丸に真っ向から向き合って、いい影響を与えていく。そして呪いにも真っ直ぐ向き合い長い因縁を解く。鳥女の雛里も心を取り戻すのも、茜の真っ直ぐな心に触れたから。ラストは森の呪いとか絡んでごちゃごちゃしちゃって残念だけど、雛里と揚羽姫、救われてよかった。静江には驚いたけどね。2020/07/30

さつき

65
綺麗な表紙に惹かれて。大正時代の日本を舞台にしたファンタジー。豪商の天鵺家の若君の遊び相手として養女になった茜。奇妙なしきたりや不気味な出来事に驚きつつ、若君の鷹丸と仲良くなっていきます。天鵺家の人々の冷酷な仕打ちや、恨みの心に引き摺られる霊魂など怖い場面も沢山ありましたが、茜の真っ直ぐな明るさに助けられ楽しく読める作品でした。2020/04/17

momi

54
単行本「鵺の家」改題!この作品はダークファンタジーなんだけど民話の雰囲気と冒険もののドキドキ感やホラーの部分もあって…最初からひきつけられ止まらなくなる!!迷路のような古い屋敷…古くから伝わる祝言歌…忌まわしい儀式…屋敷の後ろには昼間でも暗く恐ろしい「深い森」がある。屋敷の跡継ぎの遊び相手として迎え入れられた少女「茜」少女が迎え入れられた本当の目的とは!!ゾロゾロとはってくる昆虫の生態描写にゾーっとしながらも、子供達が怨霊に立ち向かう勇気を応援しながら読み進める!ラストもとても良かった!!2018/01/15

はつばあば

45
文庫になったのを気づかず他の本に現を抜かしてました。作品は児童文学とはいえ結構ホラー的なとこもあって勿論妖は好きですが思ったより怖いものでした(;´∀`)。時代背景が大正辺り?。天鵺家の人々の冷酷な仕打ち、こういう事が代々受け継がれてきておかしくはない内容で登場人物の大人達にはゾわっときました。鷹丸に茜のようなしっかりした子供が傍に居て無ければ父親の椋彦や祖父の燕堂のようになったかもしれない。鳥女雛里には哀れを誘う。先日孫がこの方の「銭天堂」を読んでると。精神年齢は婆も孫も変わらんのかと・・。2022/05/31

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