内容説明
「聖書は信仰をもつ人が読むものだ」.世界一のベストセラーとは聞いても,どこか近寄りがたさを感じてしまう書物『聖書』.本書はその聖書を,広く人びとに開かれた一冊の本として読む案内書である.特定の教派によらず,自主独立で読む.聖書学者である著者が,自身の経験と思索をもとに提案する「わかる読み方」.
目次
目 次
凡 例
はじめに──聖書への招待
Ⅰ 聖書の読みづらさ──青年たちの声と私の経験
1 「正典」と「古典」であるがゆえの宿命
2 聖書そのものの文書配列の不自然
3 異質な古代的世界像
4 神の行動の不可解
5 まとめ──読みあぐねる聖書
Ⅱ 聖書をどう読むか──私の提案
提案1 キリスト教という名の電車──降りる勇気と乗る勇気
提案2 目次を無視して、文書ごとに読む
提案3 異質なものを尊重し、その「心」を読む
提案4 当事者の労苦と経験に肉薄する
提案5 即答を求めない。真の経験は遅れてやってくる
Ⅲ 聖書の読書案内
1 旧約聖書
2 新約聖書
3 グノーシス主義文書
あとがき