岩波新書<br> 聖書の読み方

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岩波新書
聖書の読み方

  • 著者名:大貫隆
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • 岩波書店(2017/12発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004312338

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内容説明

「聖書は信仰をもつ人が読むものだ」.世界一のベストセラーとは聞いても,どこか近寄りがたさを感じてしまう書物『聖書』.本書はその聖書を,広く人びとに開かれた一冊の本として読む案内書である.特定の教派によらず,自主独立で読む.聖書学者である著者が,自身の経験と思索をもとに提案する「わかる読み方」.

目次

目  次
   凡 例
   はじめに──聖書への招待

 Ⅰ 聖書の読みづらさ──青年たちの声と私の経験
  1 「正典」と「古典」であるがゆえの宿命
  2 聖書そのものの文書配列の不自然
  3 異質な古代的世界像
  4 神の行動の不可解
  5 まとめ──読みあぐねる聖書

 Ⅱ 聖書をどう読むか──私の提案
  提案1 キリスト教という名の電車──降りる勇気と乗る勇気
  提案2 目次を無視して、文書ごとに読む
  提案3 異質なものを尊重し、その「心」を読む
  提案4 当事者の労苦と経験に肉薄する
  提案5 即答を求めない。真の経験は遅れてやってくる

 Ⅲ 聖書の読書案内
  1 旧約聖書
  2 新約聖書
  3 グノーシス主義文書
   あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

90
学生にアンケートをとって聖書の読みにくさをを浮き彫りにしてどのように読めばいいのかの指針を示してくれます。初めて聖書などに接触する人にはいいのでしょう。かなりわかりやすく書かれています。ただ私など数十年前から親しんでいるものにとってはそんな大げさなものではなく、ちょっとパラパラ開いては読んでいてそれを無理に理解しようとかはしていません。枕元やトイレ(失礼)に置いたりして読んでいます。2015/09/09

優希

80
聖書の読みにくさを浮き彫りにし、どのように聖書を読めばいいのかを提案しています。ノンクリスチャン向けのような感じは受けますが、初心者や独学者が陥る困惑に寄り添うことで、分からなくてもその感覚を受け止めて聖書を読むべきだと諭しているので、抵抗無く受け入れることができる気がします。伝統的な読み方をも相対化しており、世界と自己の新たな発見のために聖書を読むべきという考えが新鮮でした。2016/01/29

Koning

36
新約学者の大貫さんの本。ノンクリ的教養としての聖書の読み方ガイド。冒頭教えてる学生に聖書読みづらいと思ったことをアンケート。その結果からどうして聖書は読み辛いのか?というのを上げていってじゃぁどうしたら読めるのか?というのを書いてます。つか、私みたいなのが読む読み方だよなと(汗。まぁ、いわゆる原理主義とかになっちゃう聖書は一字一句神の言葉だから間違いはない!って言っちゃう人たち以外はこの読み方でオッケーだと思います。まぁ編集作業で複数の説話が1つに無理やりまとまってるとかもありますしね(汗。(続く2015/02/17

うのきち

26
聖書のよみづらさの理由を解きほぐすことに力点を置いている。そして自主独立で読むことを提案している。レビ記で早くも挫折しかかっている自分にとって非常に参考になった。「自分に『非現実的』と見えることを、もともとの語り手の生活の中に置き直し、その『心』を読まねばならない」という言葉は特に心に留めておきたい。聖書に何らかの違和感を覚える人には一読を薦めます。2010/11/16

白義

25
聖書というのはぶっちゃけ変な本である。旧約の神様は横暴だし現代科学ではありえないことばかり出てきて、登場人物も善と真理の世界にはとても住んで無さそう、おまけに名前やら戒律の細々したことばかりで興味が途切れちゃう。聖書のおかしさを書いた本はたくさんあるが、そのおかしさ読みにくさによる躓きから本格的な聖書学や、オープンで自分だけの聖書の読み方に誘う入門書はまず少ない。本書がそれである。実際に学生から受けた聖書に対する異論反感反論てんこ盛りに紹介しつつ、最初はそれでいいんだよと受け止める手際が鮮やか2015/08/19

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