内容説明
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学校生活のなかで繰り返されるテストや、入学試験・資格試験など、現代日本はまさに試験の社会といえる。明治維新期の日本は、近代化・産業化を図る手段として、中国の科挙を淵源とし、西欧の近代産業社会で発展した試験制度をきわめて積極的に取り入れ、活用していった。日本の学校教育と選抜のシステムはどのようにして作られたのか、そして試験社会はどのような功罪をもたらしたのか。豊富な事例をあげつつ検証する。
目次
1 近代化と試験の時代
2 試験と選抜の伝統
3 教育と試験の制度化
4 小学校から中学校へ
5 高等教育と試験制度
6 資格試験制度の成立
7 官僚任用試験と学歴主義
8 帝国大学への道
9 受験の世界-一九〇〇年前後
10 試験と上昇移動の道
補論 試験の近代・テストの現代
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
smiy
3
図書館でふと目に留まったので借りてみた。開成学校、高等中学校など日本史教科書などではその位置づけなどの解説がやや不十分であったところが詳述されている。また一般的な試験と社会制度の関わりについても詳しい。2010/07/09
Toshi_S s2
0
文語混じりの引用を多用した歴史書だが本文できちんとフォローされているため、内容の理解には差支えがない。受験地獄、予備校、浪人などと否定的な側面のみ注目されがちなわが国の「試験」制度が、近代化の実現に対して果たした貢献を知るためには、本書を手に取るのが最適だろう。試験に対する評価をいったん相対化することによって、現在の教育現象のルーツにどのような問題が潜んでいるのかを知る手掛かりになるはずだ。個人的には(ページ数は少ないが)高等教育卒業証書の日本とヨーロッパでの用いられ方の違いについて強い興味を感じた。2012/09/07
でん
0
近世から明治30年頃までの教育制度に関してはこの「試験の社会史」、教育を受ける側の心理に関しては同じく天野氏の「学歴の社会史」が詳しいのでしょうか。非常に面白く勉強になりました2012/06/30
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