平凡社新書<br> 自殺する種子

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¥792
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平凡社新書
自殺する種子

  • 著者名:安田節子
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • 平凡社(2017/12発売)
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  • ISBN:9784582854695

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内容説明

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巨大アグロバイオ(農業関連生命工学)企業が、遺伝子工学を駆使した生命特許という手法で種子を独占し、世界の食を支配しつつある。本書は、工業的農業の矛盾を暴きつつ、その構造を徹底解剖する。グローバリズム経済を超えて、「食」と「農」の新たな地平を切りひらく。

目次

はじめに なぜ種子が自殺するのか
第1章 穀物高値の時代がはじまった-変貌する世界の食システム
第2章 鳥インフルエンザは「近代化」がもたらした-近代化畜産と経済グローバリズム
第3章 種子で世界の食を支配する-遺伝子組み換え技術と巨大アグロバイオ企業
第4章 遺伝子特許戦争が激化する-世界企業のバイオテクノロジー戦略
第5章 日本の農業に何が起きているか-破綻しつつある近代化農業
第6章 食の未来を展望する-脱グローバリズム・脱石油の農業へ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

無識者

14
日本で生活していて、遺伝子組み換え作物を避けるのは無理だろう。情報面においてはもちろん、市場への浸透からいっても避けるのは難しい。その避けがたい遺伝子組み換え作物の9割り以上がモンサント社のものである。自分達の生活の基盤が特定のものに大きく依存するのは不安なことである。しかし、日本では国産作物を買うという志向が高いので、それをもっとバックアップしてもいいのになとも思う。日本では農業分野が援助受けてるような印象が強いが、実際どうなのか各国と比較してみる必要があるだろう。2017/08/26

よう

6
遺伝子組換え食品について。なんともはや。自分の体にも遺伝子組換食品は大量に入っているのだろう。知らなかっただけで。標題の、自殺するタネに関する記述は僅かだが、驚きの内容だった。2017/12/18

J.T.

5
遺伝子組み換え作物賛成派の主張に、世界の飢餓を救う為には、遺伝子を操作し、貧しい土壌でも育つ作物を作り上げる事は必要だというのがある。かなり説得力のある主張だし、それでも遺伝子をいじることには反対と言うには、更に説得力のある論が必要だなあ、と思って読んだ本。企業の強欲さに気分が暗くなる本だが、自分と似たような疑問を持ったひとには読んでみてもらいたい。2014/05/07

coolflat

5
自殺する種子、ターミネーター技術とは、作物に実った二世代目の種に毒ができ、自殺してしまうようにする技術である。その他にも様々な遺伝子組み換え技術が存在する。モンサントを代表とするアグロバイオ企業は、グローバリズムの名の下に食の支配を狙っている。遺伝子組み換え技術を持つ彼らは、まず世界の種会社を殆どを買収した。そして彼らは政府の役職に息のかかった人間を送り込んだ。彼らに支配された政府は、様々な国と経済協定を結び、今正に関税なき自由貿易の世界を構築している。遺伝子組み換え種子による食の支配は完成しつつある。2013/06/05

Sanchai

5
種子のターミネーター技術については確かに参考になった。全体のトーンとして、消費者サイドに立った意見が多く、生産者の立場に立っての記述が少ないように感じた。著者は今の日本と世界の農業の担い手をどう見ているのだろうか。手間のかかる有機農業は誰でも始められて、遺伝子組み換え種子は購入はどんな農家でも避けられると思っておられるのだろうか。そこまで配慮して語って欲しかった。2011/12/15

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