平凡社新書<br> 私小説のすすめ

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¥770
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平凡社新書
私小説のすすめ

  • 著者名:小谷野敦
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 平凡社(2017/12発売)
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  • ISBN:9784582854732

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内容説明

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才能がなくても書ける。それが私小説。その魅力を説き、「書きたい人」に勧める、挑発的文学論。

目次

第1章 私小説とは何か(「小説の書き方」は百年前から
さまざまな「自分のことを書いたもの」 ほか)
第2章 私小説作家の精神(私小説家、私小説を語る
「自分で納得しないものは出せない」 ほか)
第3章 私小説批判について-中村光夫、田山花袋に敗れたり(戦後本格化した私小説批判
中村光夫の私小説への両義的姿勢 ほか)
第4章 現代の私小説批判-大塚英志の場合(私小説は迫害されていない?
「小説の書き方」は役に立たない ほか)
第5章 私小説を書く覚悟(文学的才能がなくても
時を経てこそ書きうるものもある ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

24
文学史上のいくつかの疑問が氷解した。近代文学における私小説の見方、アプローチが変わりそうだ。2014/12/01

きさき

17
★★★★☆:私小説のoverview。とても分かり易かった。小谷野さんの読書量すごい。私小説はつまんないとディスられることがおおけど、面白そうなのもある。ぜひ色々読んで見たい。2019/02/17

三柴ゆよし

14
私小説の書き方、というよりは、これまで不当に貶められてきた私小説擁護の書といったほうがよい。愚痴が多い。憤怒と憎悪と嫌味がわりと直截に表現されていて、なるほど私小説的だなあ、というのが、まずもっての印象だが、個人的には好感を持って読んだ。私小説というのは摩擦の文学だと思っている。いたるところに火種を落とす。車谷にせよ西村にせよ、あるいは花袋にせよ? 当人たちは生きづらいことこのうえない(と思う)が、そうであるがゆえに、ときにそれは純然たる「作り物」を凌駕する。安易な私小説批判に噛みつく、容易ならざる書物。2011/03/25

きつね

11
情報量も手広く、切り口も明晰で面白い。とくに中村光夫の私小説批判を、中村光夫の小説を私小説的に読むことで批判するのは面白い。「私小説」を外部に立って裁断的に論じることの不可能さをパフォーマンスしているとも読めるからだ。事実、小谷野氏は自身の創作と作品出版をめぐる状況にも言及しており、この本を読むうちに私達は「私小説」の磁場に引き込まれてしまうのだ。おすすめ私小説リストもついており親切。2013/06/02

i-miya

11
(まえがき) 『リアリズムの擁護』(新曜社・2008)、反論がない。川本皓嗣「自然主義と一人称の語り」『文学』(2008.09、10月)。私小説の日本独自論。西洋=社会化されている、日本=社会化されていない、論。小林秀雄『私小説論』。車谷長吉(くるまたにちょうきつ)。佐伯一麦(かずみ)。西村賢太。第一章 私小説とはなにか ○ 「小説の書き方」は百年前から 第三章 私小説批判について―中村光夫、田山花袋に敗れたり2010/01/13

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