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内容説明
警察官に最も怖れられる組織の実態に迫る!
警察庁のまとめによると、2016年の1年間に不祥事で懲戒処分を受けた警察官は266人に上る。そのうち、逮捕者は81人。前年より9人増えている。内訳は不倫、盗撮、強制わいせつ、セクハラ、パワハラ、窃盗、詐欺、横領、飲酒運転・・・・・・法を遵守するはずの警察官による不祥事。メディアに報じられることなく、警察を追われた者はもっと多いのが実態だ。不祥事の芽を摘むため、情報収集しては内偵し、処分するのが監察係の仕事だ。そして、一旦目を付けられたら、絶対に逃げることはできない。「監察に睨まれたら、それは警察官としての死を意味する」とは、現役の警視庁刑事の言葉だ。
出世の道が閉ざされるのは、当たり前。自宅から片道3時間かかる所轄への異動などで依願退職に追い込むこともある。所轄署の署長候補となったら、1年間は監察係が徹底的に素行調査を行い、怪しい交友関係などがわかった場合には、なかったものとされる。また、署長に昇進しても敵対勢力からの接触を防ぐために、やはり監視は続くのだ。
警視庁担当記者が実際に取材した、すべて実話の完全ドキュメント。テレビドラマではわからない監察係の修羅は凄まじい。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おいしゃん
30
公安も恐ろしいが、警察自体を監視し取り締まる監察の不気味さは、それ以上かもしれない。2019/12/29
ごへいもち
24
ドラマなどに出てくる警察官みたいにノンビリしているわけではない2022/03/27
ちゃーりー
7
警視庁は総務部から組織犯罪対策部まで計九部、そのなかに警務部が含まれています。その警務部のなかに監察係を含む人事第一課があるようです。どこの組織もそうでしょうが、やはり人事を握っているところが強い、という印象です。 それにしても、自家用車購入とか、車で旅行、交際相手などを届け出ることに抵抗感を感じるひとは、少なくとも警視庁では採用されないかもしれません。2021/08/11
Ted
5
'17年12月刊。○「警察の憲兵」にあたる監察の活動の一端を紹介。秘匿捜査が原則なので公安出身者が多いらしい。取材源のZ氏というのは恐らく濱嘉之だろう。懲戒処分ものの不良警官が出やすいのはヤクザや風俗関係者と接触する組対四課や生活安全部保安課という。「権力は頭から腐る」というがトップや幹部は腐っていないのだろうか。監察を番犬代りに使って自分たちはエリートだから別なんだと勘違いしていないだろうか。上がだらしないと下もすぐに真似をするので、いくら綱紀粛正とお題目を唱えても非違事案は減っていかないだろう。2021/11/21
GOTI
5
☆☆☆★面白いとの評価は不適切かもしれない。警察官に最も恐れられる組織、警察の中の警察と言われる「警視庁監察係」をリポート。2016年に不祥事で懲戒処分を受けた警察官は266人。うち、逮捕者は81人。内訳は不倫、盗撮、強制わいせつ、セクハラ、パワハラ、窃盗、詐欺、横領、飲酒運転・・・秘密裏に警察を追われた者はもっと多い。「監察に睨まれたら、それは警察官としての死を意味する」出世の道を閉ざされるばかりか、自宅から片道3時間の所轄への異動などで依願退職に追い込むこともある。すべて実話の完全ドキュメント。2020/03/10




