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内容説明
怪奇の道は一日にしてならず!! 少女怪奇漫画を牽引し、『エコエコアザラク』でオカルトの扉を開けた古賀新一。『蔵六の奇病』等、その異質な作風が当時の子供たちにトラウマとなった日野日出志。『富江』を始め、その空想力で怖さの世界を広げた伊藤潤二。『不思議のたたりちゃん』他、90年代ホラーブームの女王として一世を風靡した犬木加奈子。その4人の創作秘話を描く！
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜間飛行
66
手塚治虫に出した手紙に返事が来たものの「絵で飯は食えん」と燃やされてしまった古賀新一さん…中卒で働きながら漫画家を目ざす苦労話に、作品のあれやこれやの場面がオーバーラップした。エコエコ連載中は奥様を巻き込む怪現象の数々に悩まされ、編集長の支えでようやく書き継いでいったそうな。あの漫画の重たさは子育てをした人にはとりわけ実感されるだろう。連載終了時に髪が真っ白になった逸話も嘘ではあるまい。あまりに怖くて一冊も読み通せていない日野日出志さん…ブラッドベリに触発されて怪奇と抒情への道を踏み出したとは意外だった。2018/04/30
澤水月
40
怪奇漫画家たちの創作秘話、全員素晴らしい！特に日野日出志先生の怪奇と叙情がブラッドベリからと知らず出自の話など想像以上に濃く…手塚先生の件は気づいていたがまさか裏でそんな事態が！ 若い読者は是非特に日野先生の地獄変と蔵六はマスト、本書の重要なキーでもあるので…もう続刊期待！ つのだじろう、諸星大二郎、高階良子、高港基資、高橋葉介、山本まゆり、御茶漬海苔、中山昌亮、実は怪奇からの魔夜峰央…各先生でっ あまりにうますぎると思ったページはご本人の絵ですねあー驚いた！ タッチ山ほど混じり面白い読み味2015/11/22
あーびん
26
『エコエコアザラク』古賀新一の怖い話。日本人にはなじみが薄いけど悪魔関係って本物はヤバいのかも。最初はギャグ漫画を描こうとしてもがいていた日野日出志にインスピレーションを与えたのはレイ・ブラッドベリ。それからイチかバチかの『蔵六の奇病』で成功につながる。小学生の頃、学校帰りに本屋で立ち読みした「ハロウィン」の伊藤潤二『首吊り気球』のインパクトはすごかった。犬木加奈子も一見可愛らしい絵柄なのにそのグロさとのギャップがすごかったなぁ。あの時代の「ハロウィン」は黄金期だったのだなぁとしみじみとした気分に。2021/06/11
ぐうぐう
21
タイトル通り、ホラー漫画家に焦点を当てたまんが道。登場するのは、古賀新一、日野日出志、伊藤潤二、犬木加奈子の４人。原作者が宮崎克なので、『ブラック・ジャック創作秘話』と同じスタイルでそれぞれのデビューを描いている。古賀新一が手塚治虫に、日野日出志が赤塚不二夫に憧れて漫画家を目指したとは意外だ。『エコエコアザラク』連載終了後に髪の毛が真っ白になったという話に、たった３９枚の「蔵六の奇病」を２〜３百枚描き直し１年掛け完成させたなど、驚きのエピソードが満載だ。（つづく）2016/11/18
kokada_jnet
14
ブラックジャック創作秘話の原作者が別の漫画家と組んだ、ホラー漫画家の漫画家人生を描く漫画集。前作は吉本浩二の絵柄の魅力があらためて大きかった。日野日出志と犬木加奈子が面白かった。2016/02/27
