内容説明
よい本との出合いは、人生の宝物です。
なぜ、戦争はなくならないの?人間にとって、本当に大切なことって何だろう?豊かさとは、友だちとは、歴史とは、真の英雄とは――。第二次世界大戦前の1937年、名作『君たちはどう生きるか』で児童文学者・吉野源三郎が投げかけた永遠のテーマを、池上彰とともに考える。
はじめに── いま、君たちに一番に読んでほしい本
第1講「豊かさ」について
第2講「友だち」について
第3講「歴史」について
第4講「どう生きるか」について
特別授業を受けて── 生徒たちの感想
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MI
104
中学生の特別授業で、「豊かさ」「友達」「歴史」「どう生きるのか」を池上さんの解説と生徒が感じたことをまとめた本。80年前の日本と今を比較してどう歴史を読み解けばいいのかとても勉強になった。主人公コペル君が叔父さんにいじめについて相談する。叔父さんが言った言葉が印象的。「子供のうちは学校で教えられたとおりに行動すればいい。年をとると、それだけではだめなんだ。他人の目よりも自分の立派さがどこにあるのか君の魂で知ることだ。君自身が心から感じ、動かされたことを大切にしなくてはならないことを忘れないでほしい」2023/05/31
ハッシー
90
★★★★☆ 池上彰先生が東京の中学校・高校を訪れ、名著について特別授業を行った内容をまとめた本。さすが池上先生、読み方が浅かったことを痛感しました(涙)。80年以上も読み継がれてきた名著『君たちはどう生きるか』は昨年読んだが、如何に表層的な内容しか理解できていなかったかを思い知った。池上先生の講義は非常に分かりやすい。このような解説ができるのは、膨大な知識を有機的に結びつけることができる類まれな能力があってこそだと思う。この特別授業を受けることができた学生はきっと一生の宝になるだろう。2019/09/07
あすなろ
81
君たちはどう生きるかを池上氏が中学生の講義に使用した講義録。僕は、原著の副読本つまり解説本として購入し、共に保管しておいた本。結果、原著に当たった方がより豊潤な理解が得られたので、申し訳ないが流し読み的に読了。但し、ラストの池上氏の中学生達への投げかけが残る。T型人間のことである。Tという字のバランスを考えて欲しい、と。若い時に幅広く勉強して、横線をしっかりさせておけば新しい場所でも良い仕事が出来る、と。こうした考えをコペル君とその叔父は述べ、かつ、経験することから学べとしている。2018/01/03
はる
43
読みあわせのために読んだのだが、君たちはどう生きるかの本文を読みたくなった。悩んでいる時こそ響く内容なのかな、とも。元気に陽気に生きている時は、必要にならないのかな。この漫画版をプレゼントした長男のように。2018/02/25
ジーザス
37
君たちはどう生きる「べきか」ではなく、君たちはどう生きる「か」の違い。限定するのではなく、問いかけるようなタイトル。池上彰先生が、中学生と共に考える授業スタイル。一方的に教えるのではなく、読者も一緒になって考えるような内容でした。前もって漫画の『君たちはどう生きるか』を読んでいたので、どのような内容なのかは分かっていたつもりでしたが、また、別に考えさせられる本書でした。通じて思ったのは、愚かなナポレオンがプーチン。勇敢なコサック兵がウクライナ人。⇐僕の個人的な見解です。中学生の時に本書とであっていればなぁ2022/04/27
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