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内容説明
AI裁判、AIトレーダー、AI人事、AI政治家、そして、「人類代表」佐藤天彦名人が挑んだ電王戦――。膨大な計算力を背景に導き出される「最適解」に、私たち人間はどう向き合えばいいのか? そして、正しく「操縦」できるのか? 国内外の現場取材を基に、山積みの課題からルールづくりまで、人工知能と社会のかかわりを展望する1冊。『人工知能の核心』に続く、NHKスペシャル「人工知能 天使か悪魔か」シリーズ出版化第2弾!
◆羽生善治王座、佐藤天彦名人に加え、ポナンザ開発者・山本一成氏、人工知能の世界的権威ベン・ゲーツェルのインタビューを各章の要所に盛り込んだ、類書では読めない充実した内容!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蘭奢待
27
NHKらしく、番組のシナリオのようにまとめられている。それだけに書籍としては少し内容が薄い。 ボナンザに敗北したプロ棋士。ショッキングな事実から、さらにショッキングなAIによる犯罪再発予測。AIの判定を元に釈放の可否を判定すると言う。タクシーの需要予測、AI政治など。AIに振り回れそうな人類のリスクをあげる。2019/06/23
ユーモ
22
少子化により働き手が不足する中、人に代わりAIが仕事を担うようになる。しかし、すべてをAIに任せてしまっていいのか、AIに支配されるのでないかなどの懸念もある。本著はAIの是非を議論している。2018/06/17
猫丸
16
人工知能は迷わない。しがらみに流されない。そもそも賃金が発生しない。これほどまでに完璧な解決策があるものの、人間の恣意的判断に対する郷愁はあと百年くらいは残りそう。初期データを食わせる段階では人間の邪念、無意識的差別観などが混入する余地はある。しかしフィードバック学習を繰り返して不断に進化する人工知能は、短時間で公平な判断に至る。AI政治家に反対する理由は既得権維持の他に何があるのか。「そうはいってもやっぱりね」というのなら語尾を濁してはならない。なぜAIを脅威と考えるのか。猫型AIにすればよいのか?2019/07/11
Emkay
12
専門家以外の執筆者による聞き取りばかりの内容という弱点もあったが、「AIを通して人類社会が進歩する道はないのか」という底流したテーマに前向きな解答を与える。豊富な実例を挙げながら、AIが将棋で人間を圧倒し、犯罪捜査、トレーディング、人事、政治において人間の処理能力を超える瞬時のデータ処理能力を見せつける様子を描く。やはり最も興味深かったのは、AI「ソフィア」が見せる、人間の愚かさを超越した言動と、AI政治家だった。AIは(今のところ)感情に流されない。それは恐ろしくもあり、頼もしくもある。2017/12/16
hannahhannah
10
将棋のAI対佐藤名人、AIを導入するタクシー会社や金融会社、刑務所、バス会社、病院、AIが政治をすることなどについて書かれていた。第三章の野村証券の部長によると、AIが進化していくと、ちょっとしたニュースで株価が乱高下することは少なくなって行くようだ。私にとっても嬉しいことだ。第四章のゲーツェル博士とロボットのソフィアの対話、第五章のAI将棋との闘いに敗れた佐藤名人の言葉が印象的だった。取材力と構成力が高度で文章は読みやすく大変興味深い内容だった。2017/12/10