NHKブックス<br> 舞台の上のジャポニスム 演じられた幻想の<日本女性>

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NHKブックス
舞台の上のジャポニスム 演じられた幻想の<日本女性>

  • 著者名:馬渕明子
  • 価格 ¥1,496(本体¥1,360)
  • NHK出版(2017/11発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784140912478

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内容説明

なぜ日本人は好んで描かれたのか? なぜ芸者なのか? なぜサムライなのか?──いまだに続くステレオタイプな日本像の淵源を、世紀末パリで上演された演劇を素材に考察。日本文化の高い影響力という通説を問い直し、ジャポニスム像を一新する!
※本文内にカラーページあり

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キリル

7
ジャポニスムが流行した19世紀、大衆が日本をどう見ていたのかを当時の娯楽の花形だった演劇とそこで表現された<日本女性>に注目して幻想的ともいえる<日本>と<日本女性>へのイメージがどのように形成され、どう大衆の理解に影響を与えたのか解説されています。当時のイラストやレビューから人々が何を見てどう感じたのかが生の意見として強く伝わってきました。観光立国として世界に<日本>を売り込んでいますが、その「経済効果」を優先して歴史や文化の背景を深慮せずに商品として<文化>を売り込む危険性というものを感じました。2017/10/26

ちり

0
“日本は近代化(脱亜入欧)という方法で西洋に近づき、互いは共通点をより多く持つようになるが、そのため文化の上での日本への素朴な好奇心は次第に希薄になってくる。日本はエキゾティックな魅惑の国ではなくなり、イメージ操作の上でも西洋世界にとって意のままにならなくなった/日本は愛すべきエキゾティックで遅れた国であることをやめ、危険に満ちた狡猾な国へと変貌していく”2017/10/31

あつこ

0
西洋美術館元館長さんに興味をもったので。 絵図を見つつ拾い読み。ヨーロッパで上演される日本的なお芝居から当時の日本の立ち位置、日本のイメージを調査。ゲイシャ、ハラキリ、フジサン。ゲイシャは最初芸人であり遊女ではなかった。日欧モラルギャップを気にして日本人が正確に伝えなかったせい?欧米紳士が日本に来るようになって性的イメージに。でも所詮愛人。あくまで白人女性が正妻。 どう読んでも日本人には楽しい内容ではなく、つらい現実。直視し続ける研究者はすごい。2023/10/24

志村真幸

0
 本書は、19世紀フランスで舞台にかかった「日本もの」を紹介した内容。  想像する以上に日本を舞台としたり、日本人が登場したりする芝居は多く、それらが一点ずつ丁寧に紹介されていく。どこの小屋で誰が演じたのか、あらすじ、新聞などに出た劇評、版画や写真といった資料が示され、充実した内容だ。  かたちとして残らない舞台をなんとか再現し、どのように日本が表彰されたかを分析していく腕前には感嘆させられる。大衆向けの娯楽作品がほとんどだが、それだからこそ、19世紀のフランスにおける日本イメージがよくわかった。2020/10/05

湯豆腐

0
エコノミックアニマル以前のエキゾティックアニマルな日本人の表象。2018/06/05

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