内容説明
桶川九遠は、最低レベルの魔力しか持たないながらも、上弦魔装学園最強の戦士にして先輩であり相棒の少女、鈴鹿花火と共に人類の天敵ジェイヴを生み出すゲートと、その中に潜む女王を倒すことに成功する。平穏が訪れた――かに思えたが、九遠を「前世でのお兄ちゃん」と呼ぶ少女、十香・ニュルブルクが現れる! 気が気でない花火に対して、前世という単語に心当たりのありまくる九遠の態度に、花火は不安になってしまうが――!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nawade
4
★★☆☆☆ 打ち切りが決まった時どうするか?「俺たちの戦いはこれからだ」ENDを選ぶ作家も多いが、この作家はあがくだけあがいて自分が書きたいことを詰め込んだようだ。そのおかげで物語は伏線を回収しつつ一応完結しているが、無理やり詰め込んだ分、あちこちで描写不足や唐突感が見られる。作者としては限られた紙面で最善を尽くしたことが感じられるだけに残念だ。というか、頁が足りないのだから花火の理解しがたい拘りに頁を割くことなかったのに。2017/12/17
真白優樹
3
相変わらずの戦いの日々を過ごす中、九遠の前世の関係者を名乗る少女が現れ波乱を巻き起こす最終巻。―――繋いだ手に導かれ、英雄は2人となり希望となる。打ち切り完結となる今巻は、新装備等の心躍る展開の中、絶望的で血の舞い散り容赦のない戦闘が繰り広げられ、その中で九遠と花火の2人が一度離れた絆を再び取り戻し、2人揃っての英雄となる巻である。あの時は助けられた、今度は助けた。英雄は一人にあらず、比翼の羽根、連理の枝である。そんな二人だからこそ掴める勝利がある。きっと戦いも終了させられる筈。 うん、面白かった。2017/12/06