内容説明
十二月三十日、その年のGI優勝者や賞金王など九人の選手が賞金一億円をかけて争う「KEIRINグランプリ」が開催される。過酷なレース、競輪に人生をかける男たちが挑む、年に一度の決戦への道を迫真の筆致で描いた自転車小説。妻への愛、友との友情、息子への想い、仲間との連帯を心に男たちはただ走る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ツン
58
年末のグランプリに出場する選手たちのキャラが立っていて、おもしろかったです。最後のレースが観られて良かったと思ったら、その終わり方は。。2025/06/18
Junichi Yamaguchi
32
『ジャンが鳴らねえなあ』… 躍動が、人の情熱が魂が宿ったような作品。 個人的にはギャンブルに疎い人生を歩んできたが、少しだけ興味を持った。 七転び八起き… 浪漫が詰まってるわ。。2018/01/13
どぶねずみ
28
自転車ネタの小説を検索してみた。ロードレースの作品はいくつか読んでみたけど、競輪、トラックレースは初めてだ。私は今の会社に入社する前、正社員が決まるまでの繋ぎで競輪場でバイトしていた。短期間でルールもわからず、ギャンブルの何が面白いんだか?と思っていたけど、選手たちはそんなこと関係ない。ロードでもトラックでも、怪我と向き合いながら一生懸命戦うし、ロードよりも過酷で怪我のリスクが高いと感じた。各試合ごとの短編だったので、臨場感をあまり感じなかったのが残念だけど、競輪学校など未知の世界を知ることができた。2018/09/09
ぽてち
21
佐藤正午のファンなのに、競輪についてはほとんど知らない。何回か見たことはあるし、自転車好きなので競技としては興味をもったが、やっぱりギャンブルはね……ちょっとね。本書はそんな競輪を選手の側から描いた作品だ。年に1回、たった9人の選手で争われるグランプリへの軌跡を、熱い筆致で生き生きと描き出す。……で、誰が勝ったのかな(笑)?2020/05/27
やすべえ
13
年末のグランプリ出場をかけて各GIを各選手の思いで描かれてます。どの章もアツイのですが名古屋の天下布武と岸和田の黒バラ戦士が最高でした。先日のダービーでの近畿ライン独走!やっぱり競輪は面白い!2018/05/09