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内容説明
本州の中央に位置し、古来、東西の日本をつなぐ要衝だったこの地は、政治・経済・文化にとどまらず、日本史の舞台として重要な意味を持っている。比叡山を頂点とする日本仏教の胎動と展開、信長・秀吉の天下統一への道、バイタリティにあふれる近江商人の活躍、世界に目を向けた近江人気質――。時代を動かすエネルギーを秘めた近江から日本の歴史を描き出す異色の通史。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
10
近江国が歴史に大きな痕跡を残したことを書いています。長い間歴史の中心だった京都に隣接し、琵琶湖の水運、道路の集約、肥沃な平野の保持等重要な場所である条件は揃っており政治、宗教、経済が発達していたことがよくわかりました。中心が関東に移った影響を最も受けたのは滋賀県なのかなとも思いました。2020/05/12
中年サラリーマン
4
新聞で連載されたものをまとめた本。近江という土地の観点から歴史を見てみようという内容。普段生活していると全く感じないけど、滋賀ってこんなに歴史的に古いし、日本史のあらゆる時代に登場し重要な役割を果たしているんだなあと知ることができた。今度いろいろなところに行ってみよう2012/02/11
北之庄
3
本書は継体天皇の御代からロシア皇太子暗殺未遂に至る、近江を舞台とした通史。トピックがそれぞれ短く纏められているので、ささっと読みやすい。かつ、へぇーと思わせる内容も散りばめられており、もしも再度自宅を持つことが叶うなら大津と決めている自身、興味が尽きない新書であった。2022/07/20
かみかみ
3
継体天皇のことから比叡山延暦寺や近世以降の近江商人まで、湖国近江を中心とした歴史を解説。短い時期であったとはいえ近江に都がおかれていたことや、六角氏のことについてはもう少し注目が集まってもいい。2020/01/05
やまぐてぃ
3
古代から交通の要衝としてあった近江は、たびたび歴史の舞台となった。その近江の地を通して日本史を読み返す本。「中央の歴史」の地域史的な見方という視点には興味があるし、特に京都に近い近江は歴史的事実のスピンオフ的な話がたくさんある。ただ通史的な本なので、少し物足りないかな。2012/12/16