内容説明
「教育のことを薫陶という。これはまさに空気による育成を意味する」、家庭には家風、学校には校風があることを考えてみよう。人間が生活しているところにはやがて、一定の空気、雰囲気が生じる。本当の教育は押し付けや口先だけの注意ではない、子どもを包む家庭や学校の空気こそ、最も深いところに作用する。お茶の水女子大学附属幼稚園の園長でもあった著者独自の教育論は目からウロコである。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
蒼田 友
8
子供もまだおらず、ましてや結婚もしていない身であるが「思考の整理学」から著者の事を知りました。古本屋で偶然見つけ、最初の数ページ(マラソン)で考え方が気持ち良く購入に至る。いささか前時代的であるのかもしれないが、本当に大事な事が書かれていると思う。今の時代の考えの本流を若者も不信に思っていますよ。たまにはこういう考えに改めて触れて、己の挙動を省みなければなりますまい。古き良き日本人でありたいと思います2014/04/27
ひろ
2
いささか保守的な雑考をまとめたエッセイだが共感するところも多い。一人っ子や二人兄弟は子沢山の昔の家庭に比べ親や周囲からかけられる期待が偏ってしまい負担になっている、イギリスのパブリックスクールは全面的に信頼して良い中等教育機関という場所として子を持つ親の憂いをなくし海外勤務を促進したなどなど。自分にとって最も効いたのは、肉体も精神も、必要でないことを溜め込むのはダメで、要らないものはすぐ排泄しないと健康でいられないというところ。2013/07/13
バジルの葉っぱ
2
タイトルにもなった「空気の教育」の章は共感しました。が、前半の「家庭のしつけ」「子を育ててこそ」の章で、女性に家庭での良妻賢母を押し付けているように感じられ(文中で主婦という職業をもっと評価されなければならないとおっしゃってはいますが)、それがどうしてもひっかかり、その後の内容も素直に受け入れられなくなりました。「思考の整理学」が良かったと思っていただけに残念に思われました。 2011/02/01
アヴィ
1
初出が80年代ということで、校内暴力や家庭内暴力が顕在化した時期であり、戦後一貫して問題が無かったはずの子育てや学校教育の場での秩序が崩れ始めた頃の作者による教育論。子育て期からの空気の醸成、そして威厳ある教師による教育。まさにそうなのだが、現実には90年代に入ると学級崩壊などが顕在化する。ろくでもない親だけでなく、社会がそういった論調に支持を与える現実。当たり前のことが書かれている本書が、空々しい理想論の極みになっていることこそが問題。2026/07/21
Hayato Takahashi
1
思考の整理学などでおなじみの外山先生の本。書店で眼に入り購入。 空気という言葉でまとめていいかはわからないが、家庭での雰囲気などを第一に置くという考えは大賛成。子供とは育っていくものなはずだから、本当に大事な原理原則だけ抑えて、教育していくべきなはずだ。 しかし母が働き始めて、子供に悪影響を与えた例に関しては、今後は共働きは確実に増えていくはずだから、新しいモデル、システムを提唱していかなければならないと思うのだが……。具体策はまだないけど。2018/12/24
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