角川文庫<br> 声も出せずに死んだんだ

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角川文庫
声も出せずに死んだんだ

  • 著者名:長谷川也【著者】
  • 価格 ¥616(本体¥560)
  • KADOKAWA(2017/11発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041061831

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内容説明

レオナと呼ばれる少女が「殺された」。

その少女は生身の人間ではなく架空のキャラクターだったが、ほんの数ヶ月前まで、レオナは彼のすべてだった。
だが突然、レオナは「殺されて」しまったのだ。

レオナを蘇らせるため、ネットに犯行声明をアップした吉永千裕がまず企てたのは、現実の少女の誘拐だった。

ネットで知り合った少女・星来を呼び出し誘拐を実行した千裕だったが、星来からの提案で、ある「勝負」を受けることになる。
それからふたりの、奇妙な旅がはじまった――。

千裕はいったい何を目論んでいるのか? 旅するふたりの「勝負」の行方は?
驚きと切なさに満ちたラストが胸を刺す、異色の長篇ミステリ!

※本作は第37回横溝正史ミステリ大賞の奨励賞受賞作「pH」を改題の上、加筆修正したものが底本です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

オフィーリア

54
KindleUnlimitedにて。「殺された」二次元の少女を蘇らせようと足掻く少年と、その目的のために誘拐された元キャバ嬢の珍道中による青春ミステリー。二次元キャラにとっての「殺された」「蘇らせる」とは?率直に言うとミステリーとしては弱かったかなと感じましたが、スラスラ読める文体とサクサク進む展開は好みでした。一つのコンテンツの終わりとそれに没頭した少年の孤独と葛藤、デジタルコンテンツの氾濫する現在では世界のどこかで有り得る話なのかと思ったり。2022/03/10

よっち

38
ほんの数ヶ月前まで千裕の全てだったレオナ。突然殺された彼女の死を嘲笑う世間を戦慄させるため、そしてレオナを蘇らせるため計画を練り始める青春ミステリ。架空のキャラクター・レオナを軸に、アニメ化を目標に盛り上げてきた「レオナ・プロジェクト」の突然の終焉。計画の過程で知り合い共に旅することになった星来が提案したとある勝負。明らかになってゆく事情や、理解されず悲壮な決意を固める千裕と自らも苦い過去を持つ星来のやりとりは印象的で、その辺りを最終的にもう少しうまく昇華させられればもっと良かったですかね。次回作に期待。2017/12/13

坂城 弥生

30
等身大の青年と女の子。傷を持っていて、生きづらくて、、、例えばこの物語に未来があるとしたら、それでも幸せになってほしい。2020/01/07

るっぴ

24
長谷川也作品初読み。架空キャラクターの レオナに夢中なチヒロの話。私には、あってなかった。 2018/02/09

たこやき

17
突如、その命を失った架空のヒロイン創造プロジェクト、レオナ・プロジェクト。その復活を目指す千裕は、出会い系サイトで知り合った星来を誘拐し……。正直なところ、こういう人もいることは理解しているつもりだが、千裕の気持ちに共感は出来ない。かなり、無茶苦茶なことをしているわけだし。ただ、星来との旅の中でだんだんと千裕が感じていた絶望。無力感。そういうものが、見え隠れし、そして、その無力感の中での彼が出来ることの決意というもののインパクトは◎。ただ、もう少し、星来の掘り下げとかもほしかったかな?2018/03/09

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