角川文庫<br> 南国太平記 下

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角川文庫
南国太平記 下

  • 著者名:直木三十五【著者】
  • 価格 ¥1,408(本体¥1,280)
  • KADOKAWA(2017/11発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041063484

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内容説明

南国薩摩のお家騒動に想を借りて、激動する幕末維新期の様相を、経済、因習、新旧勢力の対立と抗争など、重層的ダイナミズムの中に捉える意欲大作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

44
ますます激化していく「お由羅騒動」。史実と創作の入り混じった世界観はどこまでも対立で成り立っているのだと思いました。直木賞の原点であるだけに面白かったです。2022/01/02

花乃雪音

15
「お由羅騒動」を架空、実在の人物を織り交ぜ描いた伝奇歴史小説。上巻では伝奇色が強かったが下巻では歴史小説色が強くなった。一番の見せ場は死の間際、島津斉彬が西郷や大久保に語りかける場面。「後を頼む」といった簡潔なことは言わず、権力で言いくるめることもなく、殿様が軽輩に理でもって説得する場面は斉彬の名君ぶりと斉彬が起こした事業にどのような顚末を迎えようと、後に西郷らが意思を受け継ぎさらに発展させることを強く感じさせる。2019/11/29

ちゃーりー

7
下巻、読了。まず驚くのは、本作が昭和5年から6年にかけて連載された作品、ということ。柳条湖事件が勃発し、満州事変へと発展した時期。明治・大正期の薩長閥から軍閥へと、世の中が変わったからこそ書けたのか。 講釈師 南玉による講談のくだりは、現代の読み手にはやや煩く感じるものの、志士たちの斬り合いや、呪術の鬼気迫る筆致は、さすが風雪に耐えて読み継がれる名作。 ごく簡単に言ってしまえば、お家騒動ではありますが、島津家を大企業になぞらえると、平成、令和の世にも、同じような騒動がいくつか思い当たります。2023/04/04

suzuki

6
下巻では、島津家、仙波家と牧家それぞれの行く末が語られる。 立場によってそれぞれの正義がある、という普遍的テーマのもとに書かれているのがよかった。 斉彬の死の床での言葉がなかなか良かった、のだけど、史実との時間軸のずれが気になってモヤっとしてしまった。2022/08/16

Ryo0809

3
英明で開明的であるがゆえに、それが仇となって疎まれる斉彬。その思想は西洋に傾倒するだけでなく、武家の義にもよく通じたものであった。軽輩であった大久保一蔵や西郷吉之助なども登場し、ますます盛り上がる下巻。家の安泰、国家の主導、親族の敵討ち、数々の物語が一連の流れとなって進んでゆくのは、見事な構成と感ずる。全篇に渡って登場する、巾着切り、講談師、常磐津師匠がよい味を出す。娯楽小説の原点をみるような作品であった。2025/08/11

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