AKB商法とは何だったのか

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AKB商法とは何だったのか

  • 著者名:さやわか
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 大洋図書(2017/11発売)
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  • ISBN:9784813022190

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内容説明

あなたは「AKB商法」という言葉をご存じだろうか。

これは当代の人気アイドルであるAKB48を主に揶揄する際に使われる、つまりAKBを批判する言葉だ。ここでいう「商法」というのは、つまり「商売のやり方」のことである。しかし「○○商法」と複合名詞になると、多くの場合は否定的な意味合いを含む。

したがってつまり、「AKB商法」という言葉は、AKBの商道徳に問題があると指摘しつつ、AKBの人気が虚栄であり、まがいものであるということまで示唆しようとしている。

では、この言葉が指しているのは具体的にどんな「商法」だというのだろうか。そしてAKBというのは今、誰から、そしてなぜ、そんな汚名を与えられる対象になっているのか。

批判の言葉を発端に、アイドル、日本のポピュラー音楽、さらには文化や経済までも視野に入れて語り出す、日本の“今”。

目次

序章 音楽チャートを地図にして
まずは2012年の日本のポピュラー音楽売上チャートを確認しよう。そしてこれを地図のようになぞりながら、「AKB商法」をめぐって本書が向かう先を確認しよう
第1章 AKB商法とは何か
「AKB商法」について私たちはどれだけ知っているだろうか。具体的なAKBの戦略を時系列で確認しながら、彼女たちが人気を獲得するまでの歴史を辿ろう。
第2章 AKBまでのアイドル
過去の音楽チャートから、これまでのポピュラー音楽を確認しよう。歴史がAKB誕生へと至るとき、彼女たちの生まれた理由が判明するはずだ。
第3章 AKB以後のアイドル
AKBが誕生して、日本のポピュラー音楽に何が起こったのか。「AKB商法」が成功した結果、アイドルたちはどのような道を歩んでいるのか。
終章 AKB商法とは何だったのか
すでに現在までの状況は整理された。アイドルと日本のポピュラー音楽が歩んだ道筋は「AKB商法」への批判を招いたが、批判されない世界の可能性について、私たちが歩んでいく未来について考えよう。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゅん

10
本書の刊行は四年前だし、「AKB商法」という言葉も今では手垢のついたものに感じられるが、アイドル史をオリコンチャートの数字から考察した上で、AKB48というグループの存在意義や手法が先達を正統的に継承したものであることを具体的に説明していて、アイドルに興味を持たない自分でも楽しく読めた。売り上げや人気というものが実際のところ質の良し悪しと一切関係なく、キャラクター性をどれだけ売り出せるかにかかっているという言葉はすべての文化的営為が無視することのできない重要な指摘である。2017/06/05

鳩羽

6
なぜAKB48はこんなにももてはやされ、と同時に批判の対象となってしまったのかを、アイドル像の歴史とCD売り上げチャートから読み解く。音楽チャートだけでは、すでに音楽の良し悪しもアーティストの人気も計れなくなっているのが興味深い。みんな大好き、いろんな人を応援するという多様性が認められる時代。嗜好によっては、テレビ・雑誌などのメディアで言われることと自分の経験している現場とが大きく違うことが多々ある。そんなメディアから離れていくのは当然だろうとも思えた。2013/07/08

摩訶不志木

4
「AKB商法」に対してマイナスのイメージが強いが、これは時代に合った売り方だし、立派な戦略なんだぞ~、みたいな話。 著者の意見も完全には間違ってはないのだろうけど、AKB商法のせいで音楽チャートがまともに機能しなくなったのは現実にあると思う。 書き出しは中立的で面白かったのに、最終的にAKB商法に肯定的な意見に落ち着いていったのが残念。著者はAKB好きそう。2018/07/29

ちあき

3
「AKB商法」と揶揄される販売手法の検証を通してアイドルの歴史と現在を展望する本。ポップミュージック論・消費文化論としても読みごたえあり(ぼくは「DD=誰でも大好き」というキーワードを「多様性の擁護」と読みとった)。ヒットチャートの分析は、歌謡曲からニューミュージックを経由してJ-POPまで体験してきた読者も目からウロコでは。AKB的なものへの評価のみならずアイドルを応援する楽しさに関してもニュートラルな、禁欲的といっていい態度で書かれているため、現場への参画度が高い読者ほどもどかしく思えるかもしれない。2013/06/14

k_samukawa

2
表題の通りAKBについても詳述されているのだが、それに限らず、いや、アイドルや音楽に限らず、非常に長い射程を持った批評。音楽業界と同じことが、今や日本社会のあちこちで起きている。テレビ、出版、政治……、様々な場所で、何故このような多様化が進展しているのか、現代を考える上での格好のきっかけになる良書。2013/06/09

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