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内容説明
チョコレートやアイスクリームなど様々な食品の「食感」を微粒子の結晶構造から解析し、その理想形を追求する食品物理学。そこには素粒子物理同様、今日の物理学をリードする最先端の研究が活かされていることは意外と知られていない。食品物理学が実現してきた、様々な「食感」とは? 本書では、チョコレート以外にも、マーガリンやマヨネーズといった様々な食品を対象に、宇宙物理との意外な関係など、最先端をいく「美味しい」物理の世界を徹底解明する。【目次】序章 食品物理学とは何か/第一章 チョコレートは「食べる結晶」/第二章 「美味しいチョコレート」のつくり方/第三章 マヨネーズの分離問題に挑む/第四章 マーガリンの「粗大結晶」問題/第五章 油脂研究の今後の課題/あとがき/参考文献
目次
プロローグ
第1章 嵐の船出
第2章 「プロレス体験者」
第3章 1988 リオ・デ・ジャネイロ
第4章 グレイシー VS UWFインター
第5章 山籠り
第6章 「冷たい雨」
第7章 再戦
第8章 フェイク
第9章 息子の死を乗り越えて
エピローグ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
71
この本を読んで「食品物理学」なる研究分野があることを初めて知った。様々な環境条件の中で、一番食品を美味しくするのにはどうすればよいか。そして、それはどのようなメカニズムの上に成っているのか。全体的にわかりやすく、まだこの分野でわかっていないことのほうが多いということも理解できた。どんな領域でも、研究って面白い。2017/01/06
ふろんた
24
チョコレートはなぜ美味しいのかは導入部で、食品における科学的な研究について解説する。食品が環境変化に影響を受けやすく、物理学などと比較すると数値のぶれがとてつもなく大きいようだ。2017/01/31
クサバナリスト
12
図書館本のため、帯がなかったので分からなかったが食品物理学の内容だった。タイトルだけでは分からなかったが、帯にはしっかりと『食品物理学』の本であることが表示されていた。そのため、期待してたものとはかなり内容が違っていたが、『食品物理学』にふれることが出来たのは良かったかも知れない。食品ひとつ開発するのにも、科学的研究が大切なことが分かった。2017/02/12
チューリップ
6
チョコレート以外にもマーガリンやマヨネーズの話題もあって、食品化学に関する本という感じだった。理系な内容なので書いてある事全てが分かるわけではないんだけど、読みやすくて当たり前に食べている食品にも化学が働いているんだなと不思議な気持ちになった。研究でこうすれば美味しく食べられるって技術はあるけどどうしてなのかを科学的にはまだ説明出来ていないみたいなのが凄い面白いなあと思った。2022/10/30
ぺんちゃん
6
新聞の書評欄に載っていて興味を持った。専門用語は少し難しかったが、楽しめた。特にチョコレートを溶かして固めたものはまずいということに驚いた。そういうことをして、食べたことがなかったから知らなかったのだ。ココアバターには、ⅠからⅥ型の結晶の種類があり、Ⅴ型が一番おいしい。それは、融点が33℃なので口の中でとろりととける。しかし、Ⅵ型は融点が38℃なので融けない。しかも、Ⅴ型を溶かして固めると、Ⅵ型のチョコになってしまうため、おいしくなくなってしまうそうだ。身の回りの食品が物理学の成果だと思うとワクワクする。2017/02/26