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内容説明
終戦直後、福岡県八幡の製鉄所で生きる徳馬。
戦死した兄の妻である万火子と結婚することになったが…
死んだはずの義一が戻ってきて、事態は急変!
ジリジリ、ヒリヒリする三角関係の中で、
徳馬、万火子、義一はそれぞれの「愛の形」に苦悩する…
そして事件が起きる……!!
新鋭・藤見よいこ氏にしか描けない
三人の想いが交錯するドラマチックラブストーリー、完結。
画家ムンクの孤独と青春を、鮮烈に描いた
読切『絶望が聞こえる』同時収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チューリップ
4
兄の義一が戦死した為、兄嫁と結婚したけれど実は兄が生きていて帰って来る。最初想像していたのとは全然違う方向に向かっていって苦い終わり方だったなあ。どうしたらみんな幸せになれるんだろうかと思ったりしたけど越えちゃいけない所を越えちゃって、万火子も察しているけれど追及は出来なくて、それぞれ罪を抱え込んでしまっている感じだ。ラストは兄弟の関係がどうなっていくのかなと気になった。2022/07/29
もここ
3
どちらも幸せで、どちらも切ない。在り来たりのご都合主義なハッピーエンドなら、こうも心に残らないだろうと思う。どっちを選んでも後悔しそうな時、出来るだけ後悔の少ない方を選ぶしかない。前半がほのぼのなだけに、変わって終っていく後半がきいてくる感じ。方言も好きだし、町の雰囲気とか伝わってくるのがすごい。2019/07/07
赤魚
2
おおおおおお…!な結末。いろいろと予想外だったけど面白かったです。2019/01/21
gmax
2
上巻の感想ページで下巻のネタバレ見ちゃってちょっと怖かったんだけど、確かに事件が起きて上巻と雰囲気が変わってしまってはいるんだけど、上巻での二人の関係の変化があってこその下巻かなあという感じがする。一方で弱くてずるくて哀しいけど精いっぱいだった3人の人生、という点では繋がっているなと。2018/07/02
pochi
1
これぐらいの文量でまとめるのが丁度良いと思います。ラストが昭和53年だったけど、自分が知っている頃がまだ戦争の影響が続いていたことを思い出してみたり。兄弟の関係というのはおかしなものだと思う、自分もこれからの兄とはどうゆう関係になっていくんだろう。2019/09/20