文春新書<br> 自動車会社が消える日

個数:1
紙書籍版価格
¥913
  • 電子書籍
  • Reader

文春新書
自動車会社が消える日

  • 著者名:井上久男
  • 価格 ¥896(本体¥815)
  • 文藝春秋(2017/11発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784166611478

ファイル: /

内容説明

いま自動車産業では100年に一度のパラダイムシフトが進んでいる!
生き残る会社はどこだ?

クルマの「スマホ化」が進み、EV(電気自動車)、自動運転車の開発にはIT企業や新興企業が相次いで参入。技術力をつけた巨大部品メーカーも台頭している。
トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、VWは、この大変革にどう立ち向かうのか。

〈第1章 スマホ化するクルマ〉
「鉄の塊」ではなく「ソフトウェアの塊」となったクルマ。海外ではプラットフォームの座をめぐる争いが始まっている。
〈第2章 バーチャル・エンジニアリングという脅威〉
ユーザーには見えない開発・製造プロセスもデジタル化で変わり、日本の強みである「匠の技」が弱点に?
〈第3章 合従連衡 2000万台の攻防〉
開発コストの増大にともない中途半端な規模のメーカーは厳しい。スケールメリットと新技術を目当てに世界ではM&Aが加速する。
〈第4章 トヨタ自動車 巨人の憂鬱〉
環境の変化に合わせて先端事業の強化、系列再編、異業種との提携など矢継ぎ早に手を打つが……。「トヨタの敵はトヨタ」なのか。
〈第5章 VW 史上最大の改革〉
ディーゼル不正問題を機に改革へ乗り出した日本車の最強ライバル。社内では「我々が車を作る必要性があるのか」という議論が。
〈第6章 日産 ゴーンが抱く世界一という野望〉
ひと足はやくEV戦略を展開し、三菱自の買収を皮切りにM&Aにも意欲的。その活力を探ると「ダイバーシティ」に行きあたった。
〈第7章 ホンダ ソフトバンクに刺激されるDNA〉
迫りくる「規模の危機」を前に、自前主義を捨ててオープンイノベーション戦略を打ち出した。創業者が持っていた起業家スピリッツは蘇るか。
〈第8章 マツダ 危機こそが革新を生む〉
いち早く最先端の手法を導入して経営危機から復活。そのプロセスには日本の製造業が学ぶべきテーマが詰まっている。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かずー

86
自動車業界動向を深く知ることができた。日本はEV、自動運転、コネクティッドの開発が遅れている。これらの技術が先に標準化されると日本の車会社は使用料を払わざるを得ない。政府がガソリン車禁止を掲げたためこの懸念は現実味を帯びてくる。バーチャルエンジニアリングにより仮想的に何パターンも試験ができるため短期に設計することができる。これも日本は遅れている。今後車メーカーに取って代わって電機メーカーなども車製造に進出してくるのではと思わずにいられない。2021/01/16

James Hayashi

33
朝日新聞記者→経済ジャーナリスト。17年著。自動車からEVはパラダイムシフトになるであろう。下請けや協力会社など自動車会社は日本の基幹産業であり、労働者の数は数百万人にのぼる。世界中で開発と試験を繰り返ししのぎを削るが、ディファクト・スタンダードが取れなければ「会社が消える」可能性もある。家電で起こったようにテスラや中国から新興の企業がマーケットを奪うかもしれない。IoTや自動運転をものにしないと単なる自動車組み立て屋になる事が目に見える。変革の波は始まっており早ければ10年後には大変化を見るかもしれない2018/09/26

さこちゃん

21
この業界の底辺で仕事をする私には、将来にとても危機感を抱く内容だった。一般に報道されている事を著者が実際に見聞きし、更に深掘りして辛辣に記している。それは日本の自動車産業を愛しているが故の多くの苦言であろう。既にかなりの遅れを取っている日本は、このまま世界の潮流に呑み込まれていくのか。それをなんとかしようと様々な取組をしている人達がいることが、僅かな救いだが、くだらない目先の個人的な権力や覇権争い等々に潰されることのないよう願いたい。2019/05/09

糜竺(びじく)

20
常に変化し続けなければ取り残される。2020/11/18

おくてつ

13
年末年始に平積みになっていた新書。 刺激的なタイトルになっているけれど、いわゆる100年に一度の変革を、経済記者の視点で、マーケットと日系主要自動車メーカーの状況についてまとめた本。 書かれていることは、ネットや新聞雑誌で書かれていることをまとめた程度で、それ以上でもそれ以下でもない。 自動車産業のいまをおさらい。2018/04/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12442373
  • ご注意事項

最近チェックした商品