創元推理文庫<br> 犯罪心理捜査官セバスチャン 少女 上

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創元推理文庫
犯罪心理捜査官セバスチャン 少女 上

  • ISBN:9784488199098

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内容説明

父親、母親、そしてふたりの息子。その家では一家四人が無残な死体で発見された。凶器は散弾銃、怪しい人物はすぐに挙がった。違法狩猟をめぐって、殺害された一家ともめていた男がいたのだ。だが、事件への関与を証明するのは困難。現場のトシュビー市の市長の夫で、捜査責任者のエリック・フロディーン警部は外部から応援を要請する決心をした。昇進したての彼は、なんとしてでも早急に事件を解決し、自分の昇進が妻のコネではないことを証明したかった。そこで呼ばれた最高の人材、それがトルケル率いる国家刑事警察殺人捜査特別班だった。凄腕の迷惑捜査官、本領発揮! 人気シリーズ第4弾。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

148
前巻での気になる最後は、案外さらりと流されていた。本筋の殺人事件は、出だしから息をのむ展開。一気に読ませる。エリックの妻や、ミィなど、女性の強さの描き方に少しトゲがあるように感じる。男性で偉そうにしているのはセバスチャンだけ。もう、この二人の男の作者がセバスチャンをとおして軽く普段の鬱憤を晴らしてるようにも思えて来るのだが…。全然予想のつかない犯人像やヴィニヤの両親など、問題だらけで、これは下巻で全てが片付くとは思えなくなってきた。2018/04/24

のぶ

73
まだ上巻を読む限りだが、このシリーズ特有のセバスチャンを中心とした面々の警察の匂いが十分に出ている。今回の事件は一家4人の惨殺。被害者には少女2人も含まれていた。怪しい人物は近所の男で殺害された一家ともめていた。その男をマークするが、自殺か他殺か分からない状態で死んでしまう。そんな中、事件を知っていると思われる一人の少女が浮かび上がる。しかし事件のショックで話をする事ができない状況だった。ユニークなセバスチャンの魅力も出ていて、下巻での展開が楽しみだ。感想は下巻で。2018/03/01

キムチ27

53
お初の作家。訳者ヘレンハルメさんはおなじみ。訳の良さが光る。のっけからの凄惨な事件。セバスチャンの視点が随処で描かれ、囲む少数精鋭捜査官らのプライベイト大いにありぃのストーリーが展開。下半身に問題ありの彼、装丁では細めだが 実は肥満体。が女が切れることない?!かつては優秀な学者だったとか。今回「少女」に寄り添う心情がポイント。トラブルを起こしそうで、呟くセリフがどう繋がって行くのか。これまで読んできた北欧サスペンスとは一味異なり 緊張にかける。中盤はだれてしまった。ラストで伏線が見えてきたところで、下巻2019/05/10

bianca

43
シリーズ4作目。前作のラストで大ショックを受けていたので、早く続きを読みたかったのだが、割とその辺はサラリと流されているような…。ただトルケルとの間に大きなわだかまりができたセバスチャン。仕事も嫌々という体たらくだったが、一家四人が惨殺された現場から逃亡した10歳の少女との心の繋がりを構築するあたりから、セバスチャンを見直し始めてしまう。自分が守り切れず、津波で失った娘と少女がオーバーラップしてかなり切ない。子供が死ぬ…ということが辛すぎる。なんの使命感なのか、執拗に少女を追ってくる犯人。下巻へ。2018/02/02

星落秋風五丈原

43
物語は冒頭、謎の人物の独白→セバスチャン→捜査チームの面々へ視点が変わる定番パターン。シリーズを読んできた者には、何といっても前巻のクリフハンガーが気にかかるが「やはり…」という結果になっている。今回はいたいけな少女に自分の亡くした娘を重ねて見る所もあってか、心理学者らしい描写も見られて「をを、心理学者として働いている!見直そうか」という気になる。ところが、事件関係者と関係を持ち、事もあろうにヴァニャにばれてしまうという体たらく。まあきっと、彼がまともになる時は、シリーズの終わりなんだろうなぁ。 2017/12/06

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