内容説明
重クレーマー、地元の有力者、会社に関連する要人、暴力団、新宗教などなど、扱いに慎重を要する厄介な顧客がかかえた、さまざまなパソコントラブルを解決する「特殊対応」社員たち。
・保険会社から盗まれた顧客情報を取り返し
・大病院の建設にかかわる壊れたハードディスクを復旧させ
・行方不明になった息子の手がかりを画像データから探しだし
・ネットは霊界とつながっているという教団の主張を退け
・来日した某国VIPのパソコンに埋められたスパイウェア半導体を見つけだす――。
無理難題なトラブルに立ち向かう社員たちの仕事は、一見華々しく聞こえるが、その実態は、顧客からの罵倒、軟禁、土下座の強要、そして見返りのない日々だった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
311
会社名は伏せていたが明らかにあの会社かな?と思わせるヒントはあったので、あの会社がそんな事をと驚く。でも組織としては必要不可欠な人なんだろうなと思うが、誰もやりたくない仕事って嫌だな。2018/01/31
kinkin
85
どんな会社でもこういったクレーム処理それも厄介なお客さんの対応というのはあるのだろうな。「特殊対応」のお客さん達は無理難題を吹っかけてくる。それを真正面から受けて立つ社員の告白だ。モノがパソコンだけに専門知識もそれなりに必要だろうけれど最後はやっぱり人との折衝力と忍耐に尽きると思った。あと無線LANを発明した女優の話や将来の無線LANHS電波を使うのではなく光を使うそうで1秒間にDVDの映画8枚分のデータを送受信できるとか・・・・技術の進歩はどんどん進んでも人がついていけなくなってくるのかな 2018/08/09
ma-bo
80
ある一流家電メーカーパソコン事業部の「特殊対応」担当だった著者。暴力団、海外VIP、要クレーマー等特別な配慮を要する方達のトラブルに対応した体験を語られている。身近なPCだからこそだろうか、故障して窮地に立たされた人が無茶を言う。面白エピソード的に書かれていますが、実際の現場は相当な修羅場だと想像出来る。巻末で明かされる前任者の事情や「誰にも引き継がせたくない」との言葉が重い。2023/08/05
きみたけ
76
ドラマ化できそうな内容で興味深く読了しましたが、もし自分がその立場だったら仕事を続けていく自信はないなと思いました😔著者は大手電機メーカーのパソコン事業のサポート部門に所属し、長年ユーザのトラブルに対応してきた笹島健治氏。クレーマーや要人、反社会的組織など、特別な配慮を要する顧客への「特殊対応」について記した一冊。あなたの働き方は本当に理にかなっているか、ぜひ見直して欲しいとのこと。大阪の話になっていたのでP社?とも思いましたが、地域は架空の設定とのことなのでH社かT社あたりの話でしょうか。2023/06/20
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
52
どんな仕事でも多少のクレーム対応はあるものの、この方の特殊対応の事例はすざましいものでした。対応はさることながら、こんなクレームを言ってくる人の神経が分からない。夫は現在、クレーム対応をする状況にいるが、ちょっとは優しくしてあげないと・・と思いました(笑)。2018/03/02
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