内容説明
宮城谷ファン必読! 若き日に書いた貴重な現代小説を初公開!
歴史小説家として世に出る以前に書いた現代小説がいま甦る! 未発表作品も含む現代小説五編と詩一編を収録。
小学生の時に身のまわりの世話をしてくれた年上の女・ツルと、故郷・蒲郡の生家の商事会社に勤める美緒。二人の魅惑的な女を描く「バラの季節」。
蒲郡の芸者置屋を舞台にした、川端康成や泉鏡花のスタイルを思わせる若き日の作品だが、師・立原正秋からは「陳腐だ」と赤エンピツで書かれて送り返されたという「秋浦」。
温泉町で土産物店を営む母と新婚夫婦三人の日々を、勤めを止めて母との同居を選んだ夫の視点から描いた中篇「発見者」は、執筆当時四十歳を過ぎ、最後に書きたいことを自由に書いてから筆を折ろうと決心して書いた作品。同じ時期に書いた「買われた宰相」(『侠骨記』に収録)が、後の中国歴史小説に繋がったという。
解説・湯川豊
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そら
26
中国史じゃなくて現代小説。文豪小説の雰囲気が漂っていて、中高の教科書に載ってそうな短、中編集。特に事件が起こるわけではなく、登場人物達の関係性や、主人公のいろんな物事に対する思索が中心となっていて、小説というより、、随筆っぽいところも多い。時々「おっ?」と思う作者の感じ方があり、感性がよく分かる。退屈じゃないけど、面白いって程でもなくて。。こういう小説は感想が書きにくいな?2018/02/28
路地裏のオヤジ
3
図書館で宮城谷氏の現代小説は珍しいと思い借りれ読了。宮城谷氏が中国歴史小説として花開くまでの葛藤が書かれた半ば自伝的小説?2019/08/24
DualBlueMoon
3
自分の逃げ道は読書かな。2018/01/13
モビエイト
3
宮城谷さんの現代小説。 いつも中国の歴史を読んでいるので不思議な感じで読み終えました。2017/11/13
おりひら
1
宮城谷さんの無名時代の短中編集。東京から故郷に戻ってと言う流れが似通っている所に、何か意味を感じてしまう。模索していた時期ともあるけれど、文章が面白いからサクサク読んでしまった。が、ほとんどの主人公が病み疲れた様に故郷へ帰って来、しかし故郷で癒されるわけでもなくと言う展開が、作家が「嘘を書けない」と言っているのを見ると、いたたまれない。しかし、不思議な魅力ある文体だ。それと後の作品に影響が感じられる雰囲気もあった。2021/12/04
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