内容説明
誰もが驚いた「英国のEU離脱」と「米国のトランプ大統領誕生」。それは既存の世界秩序の崩壊と同時に、新秩序構築のはじまりを意味している。両国は自由な貿易投資体制がもたらす、いわゆる「グローバリゼーション」の先頭に立ってきた。しかし、そこには光と影があった。英国国民は、より政治的・経済的深化を進めようとするEU体制に「ノー」を突き付け、米国国民は「米国一国主義」を謳うトランプを選んだ。
そして今、世界は第二次世界大戦以降に「米国一強」の下で築かれてきた繁栄に別れを告げ、「新秩序」へと向かい始めた。
その中で日本はどう動けばいいのか? 前・駐英国大使が提唱する!
「日本はしたたかな外交巧者“英国”に学び、世界の新秩序構築の先頭に立とう!」と――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
南北
48
EU離脱を決めた直後時点のイギリスを論じた本です。イギリスは自由貿易を標榜して今日を築いてきた国なので、自国の決めるルールに自負を持っています。EUから離脱してもEUとの貿易をやめるつもりはないという「したたか」な側面も持っています。社会科学は実験ができない分野なので、数年前の本を読むことで著者の予測力がよくわかります。EU離脱の条件がグダグダになった理由が記述されているのも納得できました。2020/03/25
mazda
18
現在のEUの原型として、チャーチルがUSE(United States of Europe)構想を持っていたといわれていますが、もしこれが事実なら、自分たちで言い出しておきながら自分たちから一抜けするという、なんともお粗末で自分勝手な対応だと言わざるを得ません。難民は受け入れないけど貿易はこれまで通りと、自分たちに都合のいいように解釈しているのも、一体何様なんだ、という思いです。過去の栄光にすがっている姿が目に浮かびますが、コロナによる死者数がうなぎのぼりの今となっては、それどころではないと思います。2020/05/06
紫の煙
7
日本人にいては分からないが、イギリスは大陸ヨーロッパとは元々距離を置いていた。EU離脱のニュースは驚いたが、必然でもあった。その辺りを分かりやすく説明してくれる。2017/04/29
ねずみ
2
出版は2016年でイギリスがEU離脱の国民投票したころ。 当時はニュースでも頻繁に取り上げていたのを思い出す。 ジョンソンが外務大臣だったり、ゴーンが日産の会長だったり、トランプの大統領就任に戦々恐々としていたり、色々時代を感じさせる だからといって、読む価値がないとは思わない。 歴史と政治力学に重きを置いた、非常にわかりやすい英国政治の手ほどきになると思う。 取材や研究ではなく、実際に仕事相手として政府要人と接した経験からくる観点はとてもリアル。2020/11/21
悠々
2
★★★★☆英国という国の強さを感じました。大英帝国というのは伊達じゃない。今後がどうなるか分からないが、どうか落とし処を見つけてほしい。できる限り、不利益と不幸が起こりませんように。2017/10/23
-
- 電子書籍
- ケミストリー【タテヨミ】第26話 pi…
-
- 電子書籍
- 月刊タウン情報クマモト - 2019年…
-
- 電子書籍
- 光と影のはざまで ハーレクイン
-
- 電子書籍
- 俺のプロレスネタ、誰も食いつかないんだ…
-
- 電子書籍
- 【合本版】101番目の百物語 全8巻 …