内容説明
これまで強硬な反日外交を繰り返し、日米との協調を軽視して中国への傾斜を強めてきた韓国。しかし、ここへきてそのすべてが綻び始めた。頑なに拒んできた首脳会談を開催し、「慰安婦問題」に終止符を打つべく交渉の場についた背景にはなにがあるのか。そして、彼らの戦略はなぜことごとく失敗を繰り返してきたのか。それは、日本を「絶対悪」と決めつけて事実を直視せず、自分たちに都合のよい面しか見ようとしない習性、中国への事大主義や日本への歪んだ「上から目線」を拭い去れないために、常に間違った選択をしてきたためだ。そんな韓国と、これから日本はどう付き合えばよいのか。真の日韓関係改善への道は? 前・在韓国日本大使の著者が前作『日韓対立の真相』に続いて放つ「韓国研究」の決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mazda
25
大使経験者が書いている本なので、韓国のリアルが掲載されているのだろうと思います。ニュースではどうしても反日の声が大きいのですが、大多数の一般市民からはそういった空気を感じることはないそうです。ただ、一部の人の声が大きくなって聞こえるだけ、と言われても、それで大きな損害を被っているのだから、日本としては立場を硬化させるのはどうしようもありません。どう考えても韓国が悪い、と言わざるを得ないのは、大使の意に反するようで悪いですが、仕方ないです。反日が自分たちの不利益になっていることに、早く気付いてほしいです。2017/02/22
るるぴん
3
元韓国大使による韓国の政治動向のなぜ?と解説、中国の覇権主義的脅威に備えるために、韓国は反日姿勢を改め、日米との連携を強めるべきとの持論。韓国は指導者によって、反日姿勢の強弱、中米との関係の濃度が極端に変わり、一貫性が無さすぎて国際的な信用を失っていることに気づくべき。どこもそうかもしれないが、気骨あるカリスマ的な大物政治家がいないために政治が機能しないのが最大の危機かも。民主主義というわりには、忖たく主義で三権が分立していないのも痛い。司法の判決も政権によってかなり曖昧ってのが怖い。2019/09/01
skr-shower
3
2016年の本。現時点において、韓国を信頼するには難しく、前向きに楽観的過ぎる内容になってしまっているかと…2019/02/01
yasu7777
2
★★★☆☆ 稲沢3259-5922021/12/23
河童
2
2016年4月に出版された本。2015年12月の慰安婦合意後の日韓関係がやや改善されつつあるころの本ですので、内容がかなり楽観的に思えます。現在の状況は言われる通り戦後最悪の日韓関係です。武藤さんがこの時点でもっていた希望はすべて消え去っております。今後さらに予測不可能な日韓関係となることは明らかでしょう。2019/11/26