内容説明
高倉健が認めた刀匠・宮入小左衛門行平。左利きというハンデを克服し、人間国宝の父を次いで刀匠として生きる彼と、第一線の刀職者たちへの10年以上に及ぶ取材から、現代の刀作りにおける美、哲学、技を描く。
※本書は、2016年10月22日に配信を開始した単行本「刀に生きる 刀工・宮入小左衛門行平と現代の刀職たち」をレーベル変更した作品です。(内容に変更はありませんのでご注意ください)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
inami
7
◉読書 ★3.5 日本刀を知らない日本人はまずいない。でも、どのように作られているのかを知っている人は少ない。日本刀一振りに、刀鍛冶、研ぎ師、白銀師、鞘師、さらに拵となると塗師、飾り職人、彫金師、組紐師、鍔師、柄巻師がいる。江戸時代が終わり、明治になって武士という階級がなくなり、特殊な人を除き刀は不要になった。技というのは形を作り出すためだけのものではない、素材に対する心得や業者仲間の掟や倫理、前後の職業を受け持つ職人への配慮など、言葉にならぬ生きようが職業を支えた・・日本の伝統・技の伝承をどうする? 2017/10/04
えぬ氏もわるよのぉ
5
刀は、刀身本体のみならず、柄や鐔、鞘といった拵も、一流の職人が作ったものは本当に美しい。そんな高価なものは僕にはとても持てないが。というか僕ごときが持つものではない。というか持てない。万一傷つけてしまったりなんて思うと、怖くてとてもとても……。2019/04/28
たまネギ子
2
作家の方が書かれているので文章が読みやすい。良くできたドキュメンタリー番組を見ている感じで面白かった。左利きは刀鍛冶になれないというのを初めて知った。2018/01/10
はれ
2
聞き書きの塩野米松さんが刀工宮入小左衛門行平さんの元へ通い10年以上かけてやっとまとまったというこの本。聞き書きだからこそ、素人でもわかるように書かれています。これから時代小説を読む時にも度々思い出す本だとおもいます。2016/12/04
ほげっひ
0
目から鱗がポロポロと落ちる一冊でした。刀に触れる機会もそう頻繁にあるものでもないとは思うのですが、量より質、というか良い物を見よ、というのは刀に限ったことではないとも思いました。中でも印象に残っているのは柄巻。あんな風に巻かれているとは…!時代によって刀も違うというのも、当然といえば当然なのですが驚きでした。そして「生業」として「伝統」としての刀職の在り方といった部分も垣間見えるので、これまた色々と考えてしまいますね。結論、面白かったです!2017/04/07
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