注文をまちがえる料理店

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注文をまちがえる料理店

  • 著者名:小国士朗【著者】
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • あさ出版(2017/11発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784866670294

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内容説明

「注文をまちがえるなんて、変なレストランだな」
きっとあなたはそう思うでしょう。

私たちのホールで働く従業員は、
みんな認知症の方々です。
ときどき注文をまちがえるかもしれないことを、
どうかご承知ください。

その代わり、
どのメニューもここでしか味わえない、
特別においしいものだけをそろえました。

「こっちもおいしそうだし、ま、いいか」
そんなあなたの一言が聞けたら、
そしてそのおおらかな気分が、
日本中に広がることを心から願っています。

――「注文をまちがえる料理店」に掲げられたステートメントより


2017年6月。
日本のみならず世界中の話題をさらった
レストランがありました。

その名は「注文をまちがえる料理店」。

接客をするのは“認知症を抱える人”。
まちがえることを受け入れて、
まちがえることを一緒に楽しむ。
この不思議であたたかいレストランの
ものがたりを1冊にまとめたのが本書です。

I部ではこのレストランで
本当にあったお話(物語)を、
II部ではこの企画の発起人である
小国士朗氏による解説ならびに
レストランにかける思いを掲載しています。

忘れちゃったけど、まちがえちゃったけど、まあいいか。


■目次

●Prologue 「注文を間違える料理店」ができるまで

●第I部 「注文を間違える料理店」で本当にあったものがたり

●第II部 「注文を間違える料理店」のつくりかた

●Epilogue 「注文を間違える料理店」のこれから


■著者 小国士朗
「注文をまちがえる料理店」発起人
テレビ局ディレクター。
1979年生まれ。東北大学卒業後、2003年に某テレビ局に入局。
2013年に心室頻拍を発症。
テレビ番組を作るのが本当に大好きで相当なエネルギーを注いできたが、
それを諦めなければならない事態になり、一時はかなり悩み落ち込む。
しかし、「テレビ局の持っている価値をしゃぶりつくして、社会に還元する」
というミッションのもと、
数々のプロジェクトを立ち上げ、
いつしか局内でもテレビ番組をまったく作らない、
おかしなディレクターとして認識されるようになり、
ついには専用の部署までできることに。
「注文をまちがえる料理店」はとある取材時に思いついたことを形にしたもの。
好物はハンバーグとカレー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mana

103
図書館本。認知症の方たちがウェイターの、エンターテイメントな料理店。認知症は「くっつき虫」で、人が認知症になっても、その人は失われていないんだよね。ネガティブなイメージがあったけれど、考え方を変えないといけないなと思った。間違えても気にしない、そんな雰囲気が素敵。ピアノ講師だった方のエピソードもとてもいい。一緒に楽しめる人になりたいな。2025/08/05

しいたけ

102
私の母は若いうちに認知症になってしまった。私もその血を継いでいるのではと思うことがある。それでなくてもボケボケちゃんなのに。この本は私のそんな不安に光をくれた。誇りを持って仕事をし社会と繋がってきたけれど、認知症を抱え自信を失っている面々。そんな彼ら彼女らがレストランで接客する。「まちがえる」と銘打ってあるが、わざとまちがえるわけではない。一生懸命やっていて間違えるその可笑しみ。客まで許されたように感じられる暖かな空間。社会の不寛容さは、許さない自分たちの首を絞めている。海外でも大反響とか。絶賛美味本。2017/11/22

けんとまん1007

91
間違えたけど、まっ、いいか。本当の意味での寛容がここにある。もちろん、これが許される場と、そうではない場とはある。しかし、今のこの国は、許されてもいい場でも許されない空気感が強い。一方で、許されない場で許されてしまう、あるいは、誤魔化すおいう空気感も強い。どこに価値観を置き、その場自体の意味・環境をどうとらえて臨むのかなのだろうと思う。ここに集う人たちにも、いろんな顔があるし、それぞれの思いがある。しかし、一番大切なのは、そういう場を大切にする思いと、その場に関わるということ。2018/05/13

nyaoko

81
認知症の方が働ける場所を作りたい、テレビプロデューサーだった小国さんが、ずっと胸の中で温めていた企画「注文を間違える料理店」その立ち上げから、レストランオープン、そして認知症の方と家族のエピソードが書かれている。何が素敵って、このデザイン。てへぺろの可愛らしい舌のついたマーク。「間違えちゃってごめんね」「いいんですよ、大丈夫」こんなやり取りが当たり前に出来る空間があるって本当にいいなぁって思う。認知症の人は忘れていくことに苦しんでいる。ピアノとチェロを演奏された夫婦のお話は涙が出そうになった。2020/01/23

とろこ

71
頼んだものとは違うものが出てくるかもしれない料理店。それは、ホールで働く従業員が、皆、認知症を抱えているから。だから、店名が「注文をまちがえる料理店」。この料理店を開く前は、「認知症の人たちを見せ物にするのか」「不謹慎だ」という批判の声もあったという。けれど、実現したら、働く人々もお客さんも、笑顔で過ごせる空間になった…。「認知症である前に、人なんだよな」。認知症を抱えていても、働きたい人は多い。役に立ちたいと思っている人もいる。そして、間違えることを受け入れる寛容さがあれば、皆、笑顔でいられるのだろう。2018/04/28

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