内容説明
世界的建築家・磯崎新。その軌跡の第一歩となる伝説の単著。一九六〇年代を通じて記された論文・エッセイをクロノジカルに並べ、状況と対峙・格闘した全記録がここにまとまる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
A.T
17
ヨーロッパの街を歩くと、自然と広場に行き着く。それはそのような「道」の設計になっているから。「道は広場であり、広場はまた道路の延長で…広場は都市の核心を形成し、統合の中心となった」また、街の大聖堂には地域の全住民が入るだけの広さだった、という話も頷ける。中世発祥の都市の規模と広場、大聖堂の関係がすっきり整理されて、さすが建築家の視点だ。西洋の「鳥瞰図」と日本の「(洛中洛外図屏風のような)俯瞰図」の違いが都市構造の違いに現れている話も膝叩き数回…。2024/02/16
T.Matsumoto
5
プリツカー賞受賞は遅すぎる!磯崎新による30代のエッセイ。脱帽しました。もっと若い人に読まれていいのではないでしょうか。60年代に都市建築デザインの様々なイシューを全編予告編(内藤廣による評)のように披瀝されていて、どれも論理と感性の瑞々しさに溢れています。ああ、大学の先生が言っていたのは、このことなのかな?と思い当たる節が多数。大分に行って、磯崎さんの建築を見に行きたくなりました。2017/11/07
Auristela
4
建築物にさして関心はないけど建築家のドローイングが好き。これを読んで何でかよく分かった。磯崎新の語り口が一種のラビリントスのようで、とっかかりにくいけど、序文とノートのアジは痛快この上ない。2019年、東京はすっかり見えなくなってしまった。2019/01/24
hobby no book
3
建築の話なのだけれど、背景に時代性のようなものが透けているような不思議な文章だった。何となく、読んでいて著者の(対象への)視線と距離感が合致できていない感覚があったので、もう少しいろいろな文章を読んでから読み返すと、もう少しフィットしそうな気がする。2018/06/06
引用
2
自分語りが上手すぎるので困ることもある2020/04/22
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