内容説明
現代――。あやかし達だって、悩みながらも一生懸命、生きています。
配置薬販売のニワトコ薬局No.1販売員の河野遥河(かわのはるか)は、容姿端麗、物腰柔らかで女性社員から大人気。だが大きな秘密がある。それは真の姿が「河童」だということ。
河野の顧客はクーラーで冷え症になった雪女や、ゲームにハマりドライアイになった山神など、現代病に悩む「物の怪」。河野は彼らに薬を届ける傍ら、悩みを聞いているのだが、口々に語られるのは人間との切なく悲しい過去で――。
くすっと笑えて、じーんと考えさせられる、現代を生きるあやかし達の物語。
※懸場帖……かけばちょう。配置薬の販売員が持つ台帳のこと。薬を置いてもらっている顧客情報が書かれている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
52
小さい頃から置き薬屋さんが・・残念ながら河童じゃなく富山の薬屋さんでもなく滋賀県から来てくれてました。その方もきっと懸場帖を見て来てくれていたのでしょうねぇ。ニワトコ薬局の遥河さんとても優秀で稼ぎ頭。その遥河さんにアシストについた麻里さん、突然遥河さんの秘密を知る事になった。私達の周りに昔から存在する神様や妖怪・・雪女さんや座敷童や河童は人が作ったモノ?それならいつもその存在を忘れずに大切にしなくちゃと読後しみじみと思える本でした。この本3巻まであるようですが2巻まではkindleUnlimitedでOK2019/03/06
hirune
44
【Kindle】「神様の御用人」と「こんこん、いなり不動産」の雰囲気を合わせたような物語。人間の思いで創り出された神や妖怪なら、人間によって滅ぼされても文句言われる筋合いじゃないような😅この仲間内では、力が削がれているとはいえ神として留まっている山神様(姿は紐のような蛇)が頼りになってお気に入り♪まぁ 頭のお皿があるとはいえ 河童の河野さんも優しくて格好いいから 好し!2019/03/28
mariann
27
桔梗さんはアルファポリスでよく読ませてもらってる作家さん。TLだけじゃなくてライト文芸も色々書かれていて、前作は死神モノを読んだので今回はあやかしで。何と主人公は河童ですよ。河童。地味… そして訪問配置薬のお仕事をしている。プロットが色々すごい。ストーリーは、初めはすごく入りにくかったんだけど三章あたりからグッときて後は一気でした。存在を忘れられると消えてしまう神やあやかし。彼らと現代の世の中で共存するのはとても難しい。だからこそ彼女のような人間は稀有で遙河さんも気にかけるのだろうな。優しい話だった。2021/05/06
悠
16
主人公が河童さん。雪女に化け狸さんに山の神様天狗盛り沢山で、あったかくてちょっと切ない、読後はほっこり❢ 作家さん買いしそうな予感です(笑) たのしく読ませて頂きました❢2023/02/18
hautan
13
図書館本。シリーズになっているらしいですね。他の本にも似ている気がするけど?楽しく読めたので◎デス 絵が綺麗です2019/02/21
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