内容説明
カメくんとイモリくんは、川のそばに住むお隣どうしでした。ねぼうで食いしん坊、のんびりやのカメくんと、ちょこちょこ行動的なちょっとアーティスト系のイモリくんは、とても仲良しでした。あるとき大雨でイモリくんは家が流されてしまい、川下に引っ越していきました。夏が始まるころ、イモリくんがカメくんのうちに遊びにきました。しばらくぶりに以前と同じように、いっしょに過ごす楽しい日々。カメくんの住む「さわ」の仲間たちとのふれあいや、山奥の川底深くでみんなを見守るオオサンショウウオのおじいさんのところに遊びに行ったりと。でもイモリくんが帰る日がやってきます。また会う日を約束して、ふたりがしたことは? なんでもない日々のたいせつさをじわじわと感じる10のエピソードを収録。生き生きした「さわ」のようすが、たくさんの挿絵からも伝わってきます。著者デビュー作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
43
カメくんとイモリくんの小さいお話10篇。二人(?)の友情と優しいお話にほっこりと癒されました。2021/04/29
花林糖
18
(図書館本)大雨なので小雨の本を読みました。とある沢のお隣さんのカメ君とイモリ君は仲良しさん。が突然の大雨でイモリ君の家が流され引っ越して行きました。そんな2匹が再会した時のほのぼのとした可愛いお話10。高畠純さんの絵が雰囲気ピッタリ可愛らしい。2021/04/29
遠い日
6
カメくんとイモリくんの友情と信頼に、心をやさしく広げてもらいました。秋めく頃までの長逗留で、イモリくんはまたカメくんの近くに家を建てるのではないかと思いましたが、離れていてももう大丈夫なのがよくわかりました。それに、また会う約束というものは、心くすぐるもので、それを励みにがんばれたりする。小雨ぼっこがカメくんとイモリくんの中で嫌な思い出になっていないことがいちばんよかったです。2022/04/01
めめ
2
ああ、なるほど、日向ぼっこがあるなら、雨が好きな生き物の小雨ぼっこもあるよね、とタイトルに感心しました。カメ君のイモリ君の友情物語。ガマ君とカエル君(アーノルドローベル)みたいな、可愛いお話。大雨で家が流される所などは、現代のゲリラ豪雨を反映しているのかな、など思いました。作者のデビュー作だそうで、文章にまだ慣れない所も感じましたが、とても良い物語で、他の作品も出版されれば読んでみたいなと思いました。2022/07/27
moco
1
【4歳10カ月】 タイトルからなんて平和そうなんだろうと思いきや、イモリくんの家大雨で川に流されてますから!!さすがにほとんど読んで攻撃だったけど、イモリくんからカメくんへの手紙は声に出して大切そうに読んでいました。最後の見開きの絵を見ながら、お話の思い出を振り返っていました。寂しい気持ちと温かい気持ちでいっぱいになるお話です。2022/03/09