朝鮮はなぜ独立できなかったのか 日本語版・縦書き - 1919年 朝鮮人を愛した米宣教師の記録

個数:1
紙書籍版価格
¥4,840
  • 電子書籍

朝鮮はなぜ独立できなかったのか 日本語版・縦書き - 1919年 朝鮮人を愛した米宣教師の記録

  • ISBN:9784434215735

ファイル: /

内容説明

1900年代初頭のアジア情勢を分析した828頁の大作である。
米国人のプロテスタント宣教師で神学博士のアーサー・J・ブラウン(1856~1963)は、1901~2年、及び1909年に朝鮮に赴き、1919年に米国で出版した本『THE MASTERY OF THE FAR EAST (極東の支配)』の初の邦訳本である。
著者は、カトリック・ギリシャ正教会・ユダヤの指導者たち、大統領を含む米国の政治家たち、ヨーロッパとアジアの王族、袁世凱などと親交があった。
本書には日本と朝鮮双方の良い面、悪い面が記されている。一方で、著者は、宣教師という立場・見解から逃れることはできておらず、また、著者が参考とした文献の大半が英訳されたものなどであるため、誤解や誤訳があったと推測される箇所もある。
しかし、約100年前の本書に、
「(日露戦争での日本の勝利は)人類の3分の1以上を占める極東の大勢の人々が、ロシアの有害な絶対主義の影響に呑(の)み込まれてしまうかもしれないという恐怖を、消し去ったのである。 私には、ロシアを否定することで、日本を称賛しようという意図はない。しかし、日本が極東でロシアの進出を食い止めたことは、 日本が西洋と接した半世紀の間に、ロシアが5世紀かけてなした発展よりも、もっと決定的に重要な進歩を成し遂げたということである。日本は完璧からはほど遠いが、朝鮮と満洲南部がロシアではなく日本の影響下で発展することは、人類にとって良いことだった」(234頁)とあり、当時の欧米人の大方の眼にはそう映っていたことは、近代史を学ぶ上で極めて重要な視点である。 本書が、古来から現代に至るまでの複雑な日朝(韓)関係理解の助けとなり、日朝(韓)の真の友好関係構築の一助となれば幸いである。既刊本『ザ・ニューコリア 朝鮮が劇的に豊かになった時代』ほかと共に、貴重な一次資料である。

目次

序文
《第一部》―極東の戦略的拠点である朝鮮
朝鮮の国土
古き朝鮮の消え去りし日々
朝鮮の人びと
朝鮮の風俗・教育・文学
朝鮮人の宗教的信仰
内陸部の散策
《第二部》―朝鮮獲得の紛争
対立する日中の主張と日清戦争
ロシアの朝鮮獲得の努力
日露戦争
ロシア敗北の原因と結果
ポーツマス条約と日英同盟
日韓併合
極東問題の要因としての満洲
《第三部》―極東の権威としての日本
日本と日本人
基礎的な国の特徴
軍事力としての日本
日本の商業発展
日本の専制政治と民主政治
社会と経済の状況
日本の教育
日本における仏教と神道
日本の朝鮮統治の特徴
朝鮮での日本統治の有益性
売春と麻薬
日本とアメリカ
日本の立場への世界戦争の影響
深まる中国問題
日本とシベリア
《第四部》―極東の問題におけるキリスト教宣教師
キリスト教伝道団の影響
朝鮮におけるローマカトリックの伝道
朝鮮におけるプロテスタントの布教活動
朝鮮のキリスト教徒
朝鮮人の宗教的な思想類型と問題
朝鮮における政治と宣教師の問題
日本のナショナリズムとミッションスクール
カトリックとロシア正教の日本における布教活動
日本に於けるプロテスタントの布教活動
日本人の宗教的思想の傾向
日本の急務に関する日本側の証言

最近チェックした商品