人生は残酷である-実存主義(エリート)の終焉と自然哲学への憧憬

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人生は残酷である-実存主義(エリート)の終焉と自然哲学への憧憬

  • 著者名:森神逍遥
  • 価格 ¥1,474(本体¥1,340)
  • 桜の花出版(2017/10発売)
  • 光るあじさい!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~6/15)
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  • ISBN:9784434231834

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内容説明

『侘び然び幽玄のこころ』で日本の美しくも厳しい精神哲学を解き明かした著者が、「生きること」の本質と<自分>という存在の根源的命題を問う。人類73億人のほとんど全員が一生考えることなく終わってしまう人間の根源的命題<自分>について考察する。

現代哲学の在り方に疑問を呈しながら、新たな哲学(自然哲学=純粋哲学)の必要性を提示している。 著者が一貫して言わんとすることは、エリートと言われる人たち即ち学者や評論家あるいは一流企業人や官僚たちが、ただそれだけでエリートとして通用している事への懐疑と、政治家の器と視野の狭さに対する批判である。何より、戦後日本が1966年来日の哲学者サルトルによってアンガジェされた現実への警鐘である。いまだに言論人の支柱となっているアンガージュマンによって左翼思想が蔓延し、日本人の無思考化への著しい悪影響を与えていると分析する。

そして、著者は読者に問いかける―。
「人が考えるということ」「思索すること」とはどういうことなのだろうか。
そして「自分の人生を生きる」とは。
さらには、「自分」が「存在する」ということの本質は何だろうか、と問い直す。

「自分」はなぜ、<自分>なのか―。

高き理想を目指し、いま目の前にある現実を前向きに生きる―
この一見矛盾する事柄を止揚統合してこそ、真に生きるということであり、人にはその課題が与えられていると著者は説く。そのためには、自分の頭で思考し、自分の足で人生を切り拓くしかない、と著者は語り掛けてくる。
社会批評でありながら、読者に<自分>や「人生」について思考させずにはおかない「真に生きる」ことを求める人のための1冊である。

目次

序章 人生は残酷である

第一章 自然哲学への憧憬
 〈私〉との出遇い
   自分はなぜ〈私〉なのか
   果たして〈私〉とは何者なのか―
   16歳の帰結〈総体の私〉
 〈死〉という宿命
   生きるとは何か
   分析としての〈死〉
 空間とは何か
   錯覚としての実在
 時間とは何か
   時間は存在しないのか
 分析哲学を考える
   伝統哲学への拒絶
 知識人(エリート)の限界
   子どもの声は騒音か天使の声か?
   哲学と現実との乖離
   宮沢りえの罪の原理
   西洋哲学は創造者を認めている
   哲学の根本命題は二つ
 現代の象徴〈実存主義〉
   人生は不条理か

第二章 思考は正しいか
 言論は嘘を吐く
   世論はマスメディアによって統制されている
   小学校教師の児童支配
   無思考の哀れ
 トランプ騒動の本質
   リベラリストの謬見
 アメリカに支配される日本―
  田中角栄失脚に見る国民の無思考
   「誇り」とニセの民主主義
   祖国の有難さ
   感情的理性
 左翼活動家の矛盾
   戦後日本人の支柱の喪失
 人は何をもって判断の基準とするのか
   自我の錯覚
   親子の情
   時代背景の理解

第三章 実存主義の終焉
 日本における左翼思想の台頭と混乱
   学生運動の原点
 サルトルが日本に与えた影響
   知識人のサルトルへの傾倒
   知識人とは何か
   教育の現場からイデオロギーを取り除くことが最優先課題である

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nazekamari

0
なぜエリートを実存主義と著者はいうのか。そして今こそ自然哲学に沿った生き方をすべきではないかと訴えかけてくる。この本は多岐に亘る内容で、その真意が読了した後に分かる。哲学の在り方がこういうことなのかと、目からうろこだった。これを読んで、自分は本当に「生きて」いるのか、と考えさせられた。戦後の敗戦の傷が、今の日本を築き上げている。それは皆私たちの無思考(自分では自覚のない)から来るものだと分かった。現実の話、量子力学の話、著者の経験等のあらゆる角度から切々と訴えかけてきた。良書、名著であると思う。2017/04/22

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