内容説明
このままでは中国の属国となってしまう!
「国の借金は1000兆円を超える。日本人1人あたり800万円以上の借金を背負っている計算になる。子や孫の世代にツケを残さないためにも消費増税は不可欠だ」――新聞やテレビでもさんざん流されるから、このようなロジックを耳にしたことはあるだろう。でも、全部デタラメだ。そもそも、バランスシートの負債の部だけを取りあげて1000兆円の借金とは会計上でも間違っている。
政府資産は672兆円もあるし、そもそも負債の部にある「公債」「短期証券」のうち500兆円は政府の子会社である日本銀行の持ち分だ。連結決算すればチャラだし、そもそも現在、日銀の黒田東彦総裁は財務官時代に日本の格付けをボツアナ以下にした海外格付け会社に「日米などの先進国の自国通貨立て国債のデフォルトは考えられない」と抗議していたくらいだ。
それなのに、国内に向けては「財政破綻論」をまき散らす。黒幕は財務省だ。国際機関(財務省OBの天下り先)を使って「増税せよ」と外圧をかけてくる。そして、緊縮財政を実行して、日本国を小国化させようとする。国益よりも省益が大事なのだ。このままでは「亡国」に至ること必至だ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
姉勤
36
現在、不祥事とやらで世間を騒がしている財務省。それらが些事に思えるほど、本書の内容は不祥事で済ます訳にはいかない犯罪的行為のオンパレード。財務省官僚の利害の最優先が、国家を左右する最高権力と云っていい。情報戦を利用した。借金大国、消費増税、人口減少のカラクリを解説してくれる。他人の行動を強制できることを権力というなら、カネ貸し兼借金取りに逆らえる人間を見たことがない。よく視聴する番組のゲストコメンテーターだったので。既知のことが多かったが、地上波テレビと新聞だけが情報源の人は、かなり衝撃を受けるだろう。2018/04/21
さきん
31
2017年11月の時点でまだデフレーションから脱却していない。政府はデフレから脱出したと発表しているが、デフレーターを見れば明らか。2014年の消費税増税とさらに上げるかもしれないといった将来への不安、消極的な財政支出がデフレからの脱却を困難にしている。金融緩和だけが独り歩きしている。さらにアベノミクス自体が終わっているという論陣が幅を利かす。経済は生き物ということが財務省の方々はよくわかっていないのではないだろうか。愛知、滋賀、静岡、栃木と仕事で廻っていると昭和で発展が止まっている、発展途上国の世界2017/11/26
mazda
16
日本の借金は1000兆円と騒がれていますが、で?それ言うのなら、住宅ローンを抱えている人は「どうしよう~。借金5000万だよ~」と言って大騒ぎするのでしょうか?否。なぜなら、借金して買った家の価値があるし、いくらかの預貯金、株式、など、合わせたら5000万の借金が大きく目減りします。そう、国も同じなのです。借金1000兆円、上等です。GDPが500兆円あり、国が持っている資産、海外への貸付金の金利収入、そういったことは絶対に言わないんだよな、財務省って。役人の言いなりにはならないようにしましょう。2019/10/17
hk
14
著者の三橋氏が今年に入り警察の取り調べにあった。これを受けて「財務省が手をまわして三橋氏に圧力をかけたのでは」という憶測がネット上ではまことしやかに語られている。ここに断言しよう、財務省は関与していないと。何故なら警察沙汰になればその人物の著書がさらに売れてしまうのが道理だからだ。今回の例でいえば三橋氏の一件を漏れ聞いた人々の多くが、氏の最新作である「財務省が日本を滅ぼす」に目を通した。これは財務省にとって極めて都合が悪く、この流れを想定できない訳がない。だから財務省黒幕説は切り捨てられるという寸法だ。2018/03/31
GASHOW
13
財務省の官僚は、日本を滅ぼそうと思ってはいない僕は思う。財務省官僚になるプロセスが、エリートとして特権を持つ思考としてしまう。ヒエラルキーの上に位置すると人は利己的になってしまう。人間の習性がそうさせる。東大法学部で成績が良かったその順位が生涯に影響を与え、その後の複式簿記を学ぶ必要もないと高橋洋一郎さんがおっしゃっていた。デフレで消費増税という狂ったことも、税効率として、とりやすさで優れていて、省益確保のために実施させる。消費増税は、財務省の悲願であり、自分のためだ。その姿勢が日本を滅ぼすということだ。2020/01/21
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