文春e-book<br> ナックルな三人

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文春e-book
ナックルな三人

  • 著者名:ねじめ正一
  • 価格 ¥1,426(本体¥1,297)
  • 文藝春秋(2017/10発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163907413

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内容説明

詩人兼絵本作家と若年性認知症の画家が、
一人の女性をめぐり繰り広げる、遅れてきた青春――。

詩人で絵本作家の笹原、画家の石黒、40代後半の美しい珠代という名の女性の三角関係を描く長篇小説です。
笹原は編集者に紹介され石黒と出会います。
二人はたまたま中学の同級生であると分かり距離が縮まっていきます。
石黒は愛想は極めて悪いが憎めない魅力的な男です。
一冊の絵本を一緒に仕上げますが、その後、石黒は突然仕事をすべてやめてしまった。
石黒は若年性アルツハイマーを病んでいるのでした。
そして、ナックルボールを投げることだけに異常に執着します。
ナックルボールを仲立ちにして、マドンナたる珠代に出会った二人は、まったく違ったように仲良くなるのでした。
笹原はじりじりしながら友人と珠代の間を行き来しますが、ある日石黒は失踪してしまい、笹原と珠代は必死で石黒を探し始めるのでした。
中年男女三人に遅れてやってきた青春を描く、さわやかで感動的なドラマです。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

136
タイトルに魅かれて読みました。ねじめ正一、初読です。中高年ナックルボール偏愛物語といった感じで、楽しめました。子猫の名前もナックルだし、主人公がホームレスになった時の呼称もナックルで、全編にナックルが溢れ出ていました。日本球界にも本格派のナックル・ボーラーが誕生したら、面白いと思うんですが・・・本書は、野球の嫌いな人、特にナックルボールを嫌悪している人にはオススメしません(笑)2017/12/08

テクパパザンビア

30
面白かった。大人のための絵本のような内容でした。認知症とナックルボールを絡ませるなんて野球好きで認知症の母親を介護した作者でならではの本でした。2018/01/06

ぽぷりん

15
何の因果か、三人を繋ぐナックルボール。ゆらゆらとミットに向かう奇跡は、人生そのものか。若年性認知症を患う石黒を温かく取り囲む2人。どんなに活躍していても、若年性認知症などの病魔に蝕まれると、辛い。2018/01/21

HaruNii

13
認知症の症状が現れ始めてもナックルボールを投げ続ける石黒。ナックルボールに引き寄せられ3人が集まる。 読んでいて心地よい話でした。 2019/04/13

ユカリ

12
野球に夢中になったことがあれば、どれほど年月が経とうと野球少年少女に戻れるのですね。おじさんのピュアなドキドキ感といい、シュールな終わりかたといい、表紙といい、大人の童話みたいでした。2018/06/21

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