角川ホラー文庫<br> ハラサキ

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角川ホラー文庫
ハラサキ

  • 著者名:野城亮【著者】
  • 価格 ¥616(本体¥560)
  • KADOKAWA(2017/10発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041061558

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内容説明

百崎日向(ももさきひなた)は結婚が決まり、“腹裂(ハラサ)き”の都市伝説の残る、故郷の竹之山を訪ねようとしていた。日向には小学校卒業までの記憶がほとんどなかったが夕陽に照らされる雪景色だけは覚えていた。日向は駅のホームで親友だったと語る相原沙耶子と出会う。突然、電車内を暗闇が覆い、日向は気を失う。目覚めるといつの間にか夜の竹之山駅にいた。人がまったくいない、明らかに異世界の竹之山駅の外には雪が積もり始めた女性の死体があり、その手には謎の手紙が握られており、竹之山温泉へ向かうよう書かれていた。襲いかかってくる黒い影から逃げながら、この出られない世界からなんとか脱出しようと温泉街をさまよう。日向の婚約者である神原正樹は、消えた日向を探し始める。繰り返される残酷な悪夢、一体この町で何があったのか。失った記憶を取り戻したとき、真の恐怖が日向を襲う――。戦慄のノンストップホラー。涙なしには読めない衝撃のラスト!書店員様より「これは最高に怖い!」(TSUTAYA三軒茶屋店 栗俣力也氏)と大絶賛。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

海猫

112
序盤早々から怪異が起こって、女性が異界をさまようことに。現実感があやふやで気味の悪い感じは良く描けていて、まずは気分が出る。後半は歪んだ人間関係が見えてきて、最後の畳込み。といった展開で、作品の分量が短く適切なのもかなり効いている。オリジナリティーの強い作品ではないけれど、タイプ的に好みの内容なのでけっこう楽しんで読めた。帯で「感涙・絶賛」とか持ち上げちゃうと、ちょっとオーバーな気もするが。2018/07/31

★Masako★

83
★★★小さい頃の記憶が無い百崎日向。婚約者と実家のある温泉町で待ち合わせをしたが、電車の中で小学校の同級生だと名乗った女性に出会いそれから異世界へと紛れ込んでしまう。次々と襲いかかる恐怖は失った記憶に関係が…。記憶を取り戻す為にとった日向の行動は!?面白いことは面白いけど淡々と読み進めた。ラストは想定していた通りだったなあ。ハラサキ(腹裂き)伝説のある故郷、ハラサキには別の意味もあったのね。第24回ホラー小説大賞読者賞受賞作。次作に期待する。2018/10/27

アン

70
帯に騙された感はあるものの、最後がどうなるのか気になって一気読み。都市伝説のある町、突然襲う怪奇現象。子供の頃の記憶が無い主人公と彼女の前に現れる同級生と名乗る女性。次々に襲う怪異と謎にハラハラしました。ホラーだけどミステリー要素も強い。最後までこの主人公が好きになれなかったし、読後感は悪いですが、この後味の悪さがある意味納得してしまう感じはある。2017/12/19

HANA

69
題名と粗筋から「ハラサキ」という怪異にまつわる都市伝説ホラーかと思いきや、冒頭からヒロインが異界に飲み込まれそこからの脱出を図るという構図。異界に巻き込まれるという点とか襲い掛かる怪異という点から、某ホラーゲーム等を連想させられることも。記憶喪失のヒロインの過去がだんだん明らかになっていくという設定はミステリ的で面白いんだけど、襲い掛かってくる怪異が物足りないのと真相もある程度予想できるのが難点か。あと題名にまでなっている怪異だけど、作中にはほとんど登場しませんでした。腹を裂く設定とはなんだったのか。2020/07/11

じゅんぢ

68
謎を小出しにして、最後まで引っ張るこの感じ、好き。この作品が気に入ったから他の作品も読んでみようと思ったけど作者、これ一作しか書いていないのね。残念だ。2018/09/11

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