内容説明
「貧しい時代から苦労を共にして来た妻」──糟糠(そうこう)の妻。名だたるミュージシャンの多くが苦労時代を支えた妻を捨て、やがて「トロフィーワイフ」に乗り換える。それがメディアで報じられるたびに批難轟轟となることも多いが、そんな彼らミュージシャンは果たして本当に薄情で不義理な人物なのか? GRAYのTERU、布袋寅泰、桜井和寿、小室哲哉、矢沢永吉。大物ミュージシャンのそれぞれの人生を辿りながら、彼らが糟糠の妻と別れることになった事情と思いを読み解くことで、そこに浮かび上がるものとは? 巻末に精神科医・香山リカ氏との対談収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なるみ(旧Narumi)
28
タイトルを見かけて、なぜそうなるのか知りたかったので、図書館で借りてみました。取り上げられているのは、TERU、布袋寅泰、桜井和寿、小室哲哉、矢沢永吉さんでした。まさかのご本人インタビューなどはなく、過去の週刊誌等の記事やご本人へのインタビュー記事や著書を再検証した形だったので、なぜ糟糠の妻を捨てたのか理由はあくまでも著者の細田さんの推測ではありますが、巻末の香山リカさんとの対談が面白かったり、一読の意味はあったなぁ、と思いました。2017/12/02
チョビ
8
文章でダラダラ男のeven女のevenを書いているが、その理由を煮詰めれば「カネや権力が逆転した」時点で、「弱くなったそのへんの女」から、新しい「強い俺だけのママ」に切り替えたとしか思えん。当事者に直接取材をしたわけでもなく、彼らの著書からの考察をノンフィクションって、どんだけ性善説なんだ&失礼な態度に著者の神経を疑う。最後の精神科医との対話、この女と意見が一致したところに、自分の人生間違ってた感がうようよ湧いてきて悲しくなる。Twitterの彼女、下品極まりないもん(╬•᷅д•᷄╬)。2018/01/23
ワンタン
8
朴念仁の自分には縁のない本なのだが、矢沢永吉の人生には興味があるのでつい手に取って、ついつい全部の章を読んでしまった。基本的に独自の取材はせずに、既に書かれたインタビューや手記に基づいて文章を組み立てているので、読んでいて特に驚きはなかったが、矢沢永吉に関してひとつ、全く知らなかった事が書いてあった。ユーミンの「ルージュの伝言」が、矢沢永吉と当時の妻の夫婦喧嘩をヒントに書かれたというのだ。しかも、ユーミンのベストアルバムの曲解説に書かれているというのだから、これは言わば公式見解なんだろうな、、、。2017/11/08
よっしー
7
タイトルに惹かれて読んでみた。ミュージシャンの離婚にも色々事情があることが判って面白かったけど…ミスチルとGLAYの二人は不倫の話題が出るたび槍玉に挙がるのも仕方ないのかな、とは思った(^_^;)しかしミュージシャンの話なのに「はじめに」で「糟糠の妻と上手く行っている」事例がお笑いの人のみなのには違和感( ̄▽ ̄;)ミュージシャンにもいますよね?2017/12/03
imagine
6
タイトルと同じ疑問を持っていたので、すぐに読了。不倫を短絡的に善悪二元論で捉えることなく、5人のミュージシャンの事例を個別に分析し、理由を導き出している。それぞれより良きパートナーと一緒になったと思われ、世間の評価とは違う実像が得られた気分。フランス的結婚感、日本にも導入されるべきかも!2017/11/20