おにぼう

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おにぼう

  • 著者名:くすのきしげのり/伊藤秀男
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • PHP研究所(2017/10発売)
  • 夏休みスタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~7/21)
  • ポイント 250pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569785912

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内容説明

母鬼とおにぼうは、山のなかでしずかに暮らしていました。ある日、母鬼は、鉄砲の玉が足に当たり、しばらくして死んでしまいました。悲しみにくれたおにぼうは、大岩に母鬼の姿を掘って墓にしました。しばらくして、おにぼうは、村の子どもたちと一緒に遊ぶようになりました。ところが、それを知った庄屋は、「おにぼう退治」に出かけます。大変な目にあったおにぼうは、それからは山のなかでひっそりとひとりで暮らすようになりました。ある日、大雨で村が流されそうになります。そこで、庄屋たちは、力持ちのおにぼうに助けを求めに行きました。おにぼうは、自分が何とかしなければと、大岩を落としてあふれる水をせき止めようとします。おにぼうがありったけの力を込めた瞬間……。おにぼうと村の子どもたちを通して、心のやさしさ、素直な心の大切さが伝わり、心にジーンとひびきます。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

56
心優しい鬼の子おにぼう。大好きな母親を人間の鉄砲で失くしてしまう。それでも、人と仲よくするようにという母親の言いつけを守り、人間の子供たちと仲よく遊んでいた。だが、それを知った大人たちは……。切ないお話。無垢なおにぼうに対し、身勝手で非情な人間たち。あたまから鬼は悪者と決めつける人間たちが醜い。だが、こういう価値観は、いまの世の中でもごくありふれたことなのかもしれない。自戒 しなければ。少しだけ優しいラストが救い。2022/09/13

ベーグルグル (感想、本登録のみ)

45
見た目だけで鬼は悪者と決めつける大人たち。それに比べて子供は話をして、心まで見抜く力があり素直である。耳が痛い。最後はホロリ・・。悲しい切ない話でしたが、とてもいい話でした。2021/03/13

紫陽花と雨

33
司書をされている読友さんに「泣けるよー」とオススメしていただいた本。はい、泣きました(T_T)おにぼうは優しい鬼の子。優しいお母さんと2人山奥で暮らしているが…。差別し暴力を振るいながら村のピンチの時ばかりおにぼうをあてにする庄屋をはじめ村の大人たちに怒りを覚える。それでも友だちのため、おにぼうが必死に頑張る姿、振り返った笑顔がもう…泣ける。子どもたちがおにぼうの味方になってくれたことに救われる。きっとお母ちゃんと一緒にずっと村の子どもたちを見守っていると思う。悲しいけどいいお話でした。2019/06/06

chiaki

29
節分に合わせての紹介予定本。『泣いた赤おに』や『おにたのぼうし』に並ぶ切ない鬼の物語。人間に会ったらだれにでも優しくすること、どんなときも乱暴をしてはいけないこと、そうすれば人間と仲良くなれる日がきっと来ると言い残した母の言葉を信じ、おにぼうは母を殺した人間への怒りを胸におさめて、優しい鬼へと成長します。身勝手な人間の行いに、悲しくやりきれない気持ちで胸が引き裂かれそう。鬼とは本当に邪悪な存在なのでしょうか。子どもたちの「とうさまたちこそ鬼じゃないか!」という必死の叫びに本当の鬼とは何か考えさせられます。2020/01/19

chiaki

27
3年生ブックトーク『本当の鬼って?』にて使用。導入時、鬼へのイメージを聞いたところ、「こわい、らんぼう、暴れん坊…」などなどマイナスな印象ワードが出てきたのでシメシメ♪そのイメージをひっくり返したような鬼の本の紹介に、興味深く聞き入ってくれました。貸出にもつながり安堵。2020/02/07

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