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内容説明
福沢諭吉宛の世界的大学者からの手紙、幕末の使節団がみたアメリカのデモクラシー、初代帝大総長がヨーロッパで接した知の精神――。伊藤博文、山県有朋、井上毅から旧幕臣知識人まで、この国のかたちを築いた骨太な指導者たちの幕末明治の文明受容の旅を辿りながら、彼らの思想と行動を読む。『本』好評連載、待望の新書化!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とみやん📖
8
タイトルに惹かれたものの読み始めは印象と違い、明治国家の骨格を法律の観点から解く学術的な話が続き退屈した。後半は木戸孝允(桂小五郎)、伊藤博文、山縣有朋、井上毅などに触れ、読みやすくなった。ジョセフ・ヒコ、渡辺洪基、陸奥宗光のエピソードは面白い。日清戦争時に大本営が広島へ移設され明治天皇が狭い建物で質素な日常を送ったことや日本初の立憲君主としての振る舞いに徹したことを知ることができたのは収穫。明治憲法を評価するとき、編纂当時、欧州で議会制民主主義の弊害が顕在化していた事実を踏まえる必要があると思った。2021/02/05
スプリント
8
明治国家をつくった政治家や知識人達の思想の源泉をそれぞれの洋行体験から紐解いた本です。同じ使節団のメンバーでも西洋思想や文明の受け取り方、活かし方が異なることがわかります。2017/01/28
軍縮地球市民shinshin
7
帝国憲法を事実上作成したのが井上毅というのは有名だが、天皇主権の立場で、所謂「天皇機関説」の立場と対立した考えの持ち主だと知った。天皇機関説の考えは伊藤博文の方だということも。あと天皇主権の穂積八束の学説が当時の帝大法科大学教授から一斉批判を受けたことも知った。昭和の天皇機関説排撃というのがおかしな話だったことがよくわかる。2015/02/22
spanasu
5
幕末から伊藤の死までの様々な洋行でそれぞれが学んだことについての本。歴史法学の方法に則り日本旧来の儒教道徳の復活を試みた井上毅は、行政権を掌握し徳治を実践する能動的な君主を想定したが、伊藤は国民統合の象徴としての天皇と政治的には天皇機関説的な天皇を想定し、明治天皇自身もこの王の2つの身体を受け入れたとする。2020/04/08
怠
4
明治国家の枠組み、帝国憲法をつくった人々のはなし。西洋文化の洗礼に度肝を抜かれる人たちが居る一方、明らかに上から目線で馬鹿にしている村垣範正のような人が居たのが面白い。いい加減なお世辞で喜ぶ米婦人方を見てのコメント、「愚直の性質なるべし」が笑える。西洋人のことを「欲深き人種」と称した久米邦武が現代日本人を見たら、なんと言うだろう。司馬遼太郎の世界では、パシリのような伊藤博文が、ここでは国家の設計者で、天皇さえも操れる大政治家。憲法発布式に望む明治帝のものすごい意気込み。睦奥宗光の執念。先人の偉業に感謝。2013/09/16
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