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内容説明
日本人ときのこの関わりがよくわかる、日本人ときのこにまつわる興味深い話が満載の、類を見ない貴重本。
古来から日本人がきのこに親しんできた歴史を、過去の説話、日記などから探る。
1章 奈良時代ー中国文化の影響/秋の香/きのこの呼び名など
2章 平安時代ーヒラタケ騒動/毒殺を図る/踊る尼さんなど
3章 鎌倉時代ー特別なきのこ/天皇もマツタケ山へ/女性のきのこ狩りなど
4章 室町時代ーきのこの狂言/天皇に献上されたきのこなど
5章 安土桃山ー秀吉のためにマツタケを植えるなど
6章 江戸時代ーマツタケ市が立つ/さまざまな献立/菌類図譜が出るまでなど
※本書以外に、日本人のきのこ文化の歴史を扱った資料はなく、貴重な一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
♡ぷらだ♡お休み中😌🌃💤
36
タイトルが気になり図書館にリクエスト。きのこ図鑑のような本かと思いきや、奈良から江戸までのそれぞれの時代の歴史書・説話集・日記・料理本・農業書などの文献から、日本人がきのこに親しんできた歴史をたどった本だった。『翁草』の秀吉の逸話が興味深い。秀吉が東山にマツタケがりにくるというので、奉行たちが取り尽くした後だった山にほうぼうからマツタケを取り寄せて植えておいた。秀吉はそのことをわかっていながら大いに楽しんだという。「名将たる者はこのように寛大でなければならない」と結んでいる。2019/07/24
isbm
2
★★2018/10/29
圓子
1
日本人ときのこというより、日本人と松茸みたいな本である。この国では、松茸と親しい人たちによっていろんなものが遺されてきた証拠かもしれない。自分ではあんまりたべたことがなく、そういうわけで特に興味がわかない存在、松茸。松茸など買う余裕がないせいとおもっていたが、それだけじゃなくて食文化のなかにそもそも松茸がない地域で生まれ育ったせいかもしれない、と。鮮度のおちないうちにと夜市で競られたというのは、なんというか、あっぱれだ。いまは初茸が気になっている。2022/09/25
takao
1
ふむ2017/11/20
YIN
0
個人的に好きな本。きのこに関する文献を歴史軸にそって並べてくれているのがよい。江戸期は俳人だけかと思いきやなんと頼山陽の漢詩まで。そういや我々、目の前のきのこが食べられるかどうかなんて知らないんだよな、と。この時代の実証的研究は、いろんな人の犠牲の上に成り立っているのかと思うと、スーパーで買えるきのこすげえという気分になる。2023/06/01