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内容説明
西洋から入ってきたモダニズム建築を単に採用しているだけでは、日本人が建築家として仕事をする意味はない。同時に、日本の伝統的な建築に留まっていても、同じようにまったく意味がない。余韻や曖昧さを楽しみながら、自由に振る舞える建築をどうやったらつくれるか――と著者は語る。「管理」と「経済」の高く厚い壁に取り囲まれ、グローバリズムの海に溺れる現代に、場所と土地に根差す「日本語の建築」で挑む。 内容例を挙げると、 ◎無表情になった東京 ◎「人間味」あふれる都市への旅 ◎モノとしての建築を大地に立ち上げる ◎英語によって均質化する社会 ◎「日本庭園」としての建築 ◎均質化する建築家らの脱却 等々 プリツカー建築賞など数々の栄誉に輝いた建築家が、「日本語」という空間から、建築の未来を考察する。建築家が建築家であるために、いま、なしたいことと、必要なこと。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ビイーン
27
伊東豊雄氏の代表作「せんだいメディアテーク」は是非一度見に行きたい建築の一つ。第一章では新国立競技場コンペティションの不透明な審査による敗北について語っている。しかしオリンピックのシンボル的建造物にドロドロした政治や利害が絡むのは当然だし、個人の建築家が提案するプランが如何に優れていようとも直球勝負で挑んだら、そりゃあ負けるわなって素人の自分でも分かる。勝った相手が上手だったという事だろう。2018/11/19
ミッキー・ダック
19
著者は世界的に著名な建築家。新国立競技場のコンペでは不透明な審査で敗北。◆モダニズム建築は歴史や地域性を問わない「グローバリズムの建築」。グローバル経済下の均質社会、責任者不在の管理社会を反映。◆危機感を持つ著者は、余韻や曖昧さを楽しみながら自由に振舞える建築=「日本語の建築」を目指すが、「管理」と「経済」の壁が立ちはだかる。東日本大震災「みんなの家」での経験と教訓。◆今治市大三島にミュージアムと建築塾をつくり、島の人々と交流。一緒に考え、作ることから生まれる新たな人間関係に日本の未来を見る。 2018/01/19
nbhd
12
伊東豊雄さん(1941年生まれ)は、ソリッドでドッテンとしたモダニズム建築に対抗して、軽さ・透明感・浮遊感など、総じて「風」のイメージを建物にもたらしたポストモダニズム建築の人として国際的に評価されている人。だけど、この本も物足りない。建築家としては晩年に差し掛かっているのか、僕には新国立競技場最終決戦で敗退した負け惜しみの弁にしか読めない本だった。黒川紀章という建築家が、死の直前に選挙に立候補したことを思い出したりした。新国立競技場最終決戦で敗退したのが、うっすら理解できるような気がした。2017/06/15
ophiuchi
7
第一章「新国立競技場三連敗」、最初のコンペでザハに敗れ、改修案をスルーされ、最後に「負ける建築」を提唱する隈研吾に負けたのか…2017/03/04
MH
2
学生時代からのヒーロー、なおも進化し続ける伊藤さん、好きです2017/12/11
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